LINE24時間予約
武蔵小杉の歯医者:関原デンタルオフィス24時間受付ネット予約
武蔵小杉の歯医者:関原デンタルオフィスへの相談

お知らせ

Tooth Wear (トゥースウェア)について(スタッフブログ)

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

虫歯ではないのに、歯が溶けたり、欠けたりする症状が見られる病気を「Tooth Wear (トゥースウェア)」といいます。あまり聞き慣れない言葉ですが、近年はこの病気によってかけがえのない歯質を失う人が急増しているため、皆さんにもその危険性を知っておいていただきたいです。そこで今回は、トゥースウェアの種類や特徴、治療法などをわかりやすく解説をします。歯に原因がよくわからない摩耗や欠損が生じている方は、参考にしてみてください。

トゥースウェアの種類

はじめに、トゥースウェアの種類について解説します。トゥースウェアというのは、虫歯が原因ではない歯質の溶解や欠損が認められる病気で、以下のような種類があります。

【種類1】摩耗症

摩耗症とは、文字通り摩耗によって歯質が削れていく症状です。私たちの歯は、エナメル質という人体で最も硬い組織で覆われていますが、外から刺激が加わることで徐々に摩耗していきます。歯質の摩耗は、加齢によっても進行します。

【種類2】咬耗症(こうもうしょう)

咬耗症も歯質が削れて行く症状ですが、その原因が噛んだ時の刺激に限られます。エナメル質はとても硬い組織ですが、硬いもの同士が強く接触すれば、お互いに摩耗していきます。こうした咬耗症は、噛み合わせが悪い人や歯ぎしり・食いしばりの習慣がある人に起こりやすいです。

【種類3】酸蝕症(さんしょくしょう)

酸蝕症は、飲み物や食べ物に含まれる「酸」によって歯質が溶けていく症状です。酸といっても、塩酸や硫酸のような強い酸ではなく、清涼飲料水や酢を使った料理、柑橘類などの普通の食品に含まれる酸性の成分が原因となります。特に注意が促されているのがスポーツドリンクの頻回摂取です。スポーツドリンク自体は、酸味を感じるような飲み物ではなく、夏場の水分補給には最善といえる飲み物ですが、お口の中を酸性に傾ける力が比較的強いため、頻繁に摂取していると歯質が気づかないうちに溶けていきます。

 酸蝕症について詳しくは💁🏻‍♀️

【種類4】NCCL(非う蝕性歯頸部歯質欠損)

NCCL(Non-carious cervical lesion)とは、日本語で非う蝕性歯頸部歯質欠損(ひうしょくせいしけいぶししつけっそん)と訳される病気で、歯冠と歯根の境目付近を指す歯頚部に、虫歯に由来しない欠損が認められます。いわゆる「くさび状欠損」が代表例で、歯ぎしり・食いしばりの習慣がある、噛む力が強い、ブラッシング圧が強いことなどが原因として挙げられます。歯と歯茎の境目付近に、その名の通りくさび状の欠損が認められたら、NCCLが疑われます。

トゥースウェアの特徴と好発部位

上述した通り、トゥースウェアはいくつかの種類に分けられ、それぞれ特徴や好発部位に違いが見られます。まず、摩耗症と咬耗症に関しては、噛む部分である「咬合面」に好発します。歯と歯が直接、接触する部分であり、症状が進行すると咬頭が削れ、黄色い象牙質がむき出しになることも珍しくありません。

酸蝕症は、下顎の前歯部唇側面が好発部位ですが、舌側面に見られることもあります。また、酸蝕症によってエナメル質がやわらかくなると、咬耗症も助長されることから、咬合面が大きく削れる症状が認められるケースもあります。

NCCLの好発部位は、歯頚部です。歯と歯茎の境目付近に位置する歯頚部にえぐれたような欠損が認められます。歯周病によって歯茎が下がっていると、外からの圧力を受けやすくなることから、NCCLのリスクは高まります。

トゥースウェアの治療法について

トゥースウェアの治療法は、重症度によって大きく変わります。

軽度】生活習慣の改善と経過観察

軽度のトゥースウェアでは、積極的な歯科治療は行わずに、その原因となっている生活習慣の改善から始めます。必要に応じて、ブラッシング指導やクリーニング、フッ素塗布などを行います。経過を観察しても症状が改善せず、進行している場合は、次の方法で対処します。

フッ素についてはこちら💁🏻

中等度】CR(コンポジットレジン)修復

トゥースウェアによって損傷している歯質を歯科用プラスチックであるコンポジットレジンで修復します。欠損部を少しだけ削って形を整えて、コンポジットレジンを充填して光で固めるだけなの、歯への負担を最小限に抑えられます。治療もその日に完了し、欠損部がしみる症状や見た目が悪くなっている状態を改善できます。ただし、トゥースウェアの原因が残っている限り、また同じ症状が現れるため、生活習慣の改善などは並行して実施していく必要があります。

コンポジットレジンとは?💁🏻

ダイレクトボンディングとは?💁🏻‍♀️

重度】詰め物・被せ物治療

歯質が大きく欠けている重度のトゥースウェアでは、コンポジットレジンで部分的に修復することが難しいため、詰め物・被せ物を装着する必要があります。歯型取りを行って、インレーやクラウンといった補綴物を製作して、欠損部を補います。

被せ物についてはこちら💁🏻

審美性ならセラミックについてはこちら💁🏻

トゥースウェアを加速させる要因

トゥースウェアの原因や症状を悪化させる要因は、以下の通りです。

【要因1】不適切な食習慣

酸性度の高い食品を習慣的に摂取していると、トゥースウェアが加速します。最もわかりやすいのは、炭酸飲料やアルコールをチビチビと長い時間かけて飲んだり、酸がたくさん使われている中華料理などを頻繁に食べたりする食生活です。また、間食が多い人もトゥースウェアになりやすい点に注意しましょう。私たちのお口は、何らかの食べ物や飲み物を口にするたびに酸性へと傾くことが多いからです。

【要因2】ドライマウス

口腔内が乾燥していると、唾液による歯の再石灰化作用や緩衝作用が機能しにくくなります。その結果、歯質が弱くなり、外からの刺激や圧力などでダメージを受けやすくなるのです。

ドライマウスについて

【要因3】職場環境による影響

メッキ工場やガラス工場で働いている方は、職場で酸性のガスを吸い込む機会が多くなります。その結果、歯が溶ける酸蝕症を発症する場合があります。

【要因4】不良補綴物

被せ物やブリッジ、入れ歯などの形が悪いと、歯に対して不適切な刺激を与えてしまうことから、トゥースウェアを発症あるいはその症状を悪化させるリスクが生じます。補綴物の表面がザラザラであったり、歯質よりも硬い素材が使われていたりする場合は、噛み合う歯に過剰なダメージを与えることがあります。

【要因5】特定の病気による影響

歯の石灰化が十分に進まない病気を患っていると、トゥースウェアの症状が悪化しやすいです。逆流性食道炎では、酸性度が極めて高い胃酸が歯を浸蝕するため、酸蝕症のリスクが高まります。眠っている時に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中の歯ぎしりが多くなることから、トゥースウェアを誘発しやすいといえます。

まとめ

今回は、細菌感染に由来しない歯質の溶出や欠損が認められるトゥースウェアについて、武蔵小杉の関原デンタルオフィスが解説しました。トゥースウェアには、摩耗症、咬耗症、酸蝕症、NCCLなどの種類があり、それぞれ症状の現れ方や原因が異なります。また、トゥースウェアの治療法もケースによって変わってくるため、虫歯ではないのに歯が溶けたり、欠けたりする症状に悩まされている方は、まず当院までご相談ください。精密に検査した上で、最善といえる治療法を提案いたします。多くのケースでは、侵襲の少ないコンポジットレジン修復で対応できますが、根本的な原因を取り除かない限り、トゥースウェアは再発する点に注意しましょう。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

 

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

2月休診のお知らせ📢

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

2月18日(火)の午前の診療を休診とさせて頂きます。

1430分より通常通り診療致します。

また望月先生は

15日(土) 終日

17日(月)午前のみ

不在とさせて頂きます。

ご不便お掛け致しますが、
ご理解の程よろしくお願い致します。

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:イベント, スタッフブログ

TCH(上下歯列接触癖)とは?原因や症状、改善する方法(スタッフブログ)

 

こんにちは

関原デンタルオフィスです

 

近年、TCH(上下歯列接触癖)という習癖で、お口のトラブルに悩まされている方が増えてきています。この習慣やスマホやゲーム、PC作業をしているに集中している時に起こりやすく、現在病の一種と捉えることもできます。TCH自体が歯周病やむし歯、顎関節症といった病気ではないことから、人によっては気付かなかったり、気付いても軽く見て放置したりするケースがとても多いです。今回はそんなTCHの特徴や原因、改善する方法などを武蔵小杉の関原デンタルオフィスがわかりやすく解説をします。

TCHとは?(Tooth Contacting Habitの略)

はじめに、TCHの基本事項を確認しておきましょう。TCH(Tooth Contacting Habit)とは、日本語で上下歯列接触癖と呼ばれるもので、文字通り上下の歯列が接触する習癖を指します。そもそも歯というのは、上下で接触することでその役割を果たすため、TCHには何ら問題がないように感じられるかもしれませんが、実際はそうではありません。なぜなら私たちの歯列というのは、上下で接触していない状態が普通だからです。

上下の歯列が接触するのは20分程度?

本来、上下の歯列は1日の中で20分程度しか接触していないと言われています。20分というのは、言うまでもなく食べ物を噛む時です。食事の際も常に歯が接触しているわけではないので、24時間という単位で見ても歯と歯が当たっている時間は20分程度にとどまります。逆に言うと、私たちの歯や歯槽骨、顎関節は、上下の歯列が1日20分くらい接触する圧力に耐えられるような組織となっています。TCHによってその時間が極端に長くなると、歯や歯槽骨、顎関節に何らかの異常が生じます。

TCHの原因

TCHの根本的な原因は、上下の歯列が不必要に接触することにありますが、それが何によって誘発されるのかも気になるところです。冒頭でも述べたように、1日の中でスマホやゲーム、パソコンなどを操作している時間が長い人はTCHが誘発されやすいため注意が必要です。その理由は以下の通りです。

物事に集中すると歯ぎしり・食いしばりが起こりやすい

パソコンでデスクワークをしている時に大きなストレスがかかると、歯ぎしり・食いしばりといったブラキシズムが起こりやすくなります。ゲームに集中している時も思うようなプレイができず、何度もやり直しをしていく中で、上下の歯をギリギリと擦り合わせてしまうことがありますよね。こうした物事に集中している時の歯ぎしり・食いしばりは、TCHの主な原因のひとつとして挙げられます。

スマホ首・ストレートネックに要注意

スマホを操作している時は、画面をのぞき込むような形となるため、前傾姿勢となりやすいです。この状態だと、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という首を支える筋肉に過剰な負担がかかって、頭痛や肩こり、眼精疲労を引き起こすことがあります。いわゆるスマホ首やストレートネックと呼ばれるものですね。実はこの体制では、下顎が上方に押し上げられたような形となるため、上下の歯列で接触しやすくなるのです。この症状は、スマホだけでなく、パソコン操作やゲームをプレイしている時も生じやすくなっている点に注意が必要です。

上下の歯列にはすき間がある?

TCHの原因を考える上で、もうひとつ考慮しなければならないものがあります。それは上下の歯列のすき間です。正常な人の歯並び・噛み合わせでは、上下の歯列に適度なすき間があります。一般的には、1~2mmのすき間があり、これを専門的に安静空隙(あんせいくうげき)といいます。自然に口を閉じてリラックスした時に、上下の歯列に1~2mmのすき間があれば、不要な歯の接触は起こりにくいですが、その隙間がない、もしくは少ない場合は、TCHが起こりやすいといえます。ご自身の安静空隙が気になる場合は、鏡を見て確認してみましょう。ちなみに、スマホやパソコンを操作している時間が長いことで、安静空隙が習慣的に閉じてしまう可能性もあります。そうしたケースでは、まずスマホやパソコンに向かっている時の姿勢や下顎の位置を改善する必要があるでしょう。

TCHがもたらす口腔内の症状

TCHがあると、口腔内に次に挙げるような症状が認められます。

【症状1】冷たいものがしみる知覚過敏

TCHで歯のエナメル質が摩耗したり、歯の神経が過敏になったりしていると、冷たいものがキーンとしみる知覚過敏になりやすいです。普段から頻繁に歯が接触している部分で冷たい飲みものや食べものがしみるという場合は、TCHが原因かもしれません。

知覚過敏についてはこちら💁

【症状2】歯や歯茎が痛い

TCHによって上下の歯列が強く接触していると、歯や歯茎、顎の骨に炎症反応を引き起こします。その結果、歯や歯茎が痛いと感じることもあります。

【症状3】顎関節が痛い

顎の関節やその周りの筋肉に痛みが生じたり、口を開け閉めする度にカクカク、ジャリジャリといった雑音が鳴ったりする場合は、顎関節症を発症している可能性があります。顎関節症もTCHが原因で起こりやすい症状のひとつです。

【症状4】口内炎や舌痛症

TCHでは、その他にも口内炎が繰り返しできたり、舌に痛みを感じる舌痛症(ぜっつうしょう)を発症したりすることがあります。一見すると上下の歯列の接触とは無関係なように思えますが、TCHの方によく見られる症状であるのは事実です。

舌痛症についてはこちら💁

TCHのチェック法、改善方

ここまでは、TCHの特徴や原因、症状について解説してきましたが、ご自身の症状が当てはまるのかどうかやTCHを改善する方法も気になることかと思います。

TCHのチェック法

TCHをセルフチェックする方法は、とてもシンプルです。まずは椅子に座った状態で姿勢を正し、正面を真っすぐ向きます。続いて、口を軽く閉じてリラックスしてください。この時に上下の歯列が接触していたり、すき間がある状態を5分以上維持できなかったりする場合は、TCHが疑われます。

正確な診断は歯科医院で

上記はあくまでTCHをセルフチェックする方法なので、正確な診断は専門家に任せた方が良いです。上段で取り上げたTCHの症状に該当するものがあり、セルフチェックでも歯列の接触が認められる場合は、大きなトラブルに発展する前に歯科医院を受診しましょう。

TCHの改善方法

TCHを改善するためには、上下の歯列が接触する癖を意識的に取り除く必要があります。スマホやパソコンを見ている時は、「歯をつけない」「リラックスする」ことを意識しながら、姿勢も正すよう努めてください。歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は、歯科医院でのスプリント療法が効果的です。歯並び・噛み合わせの問題によってTCHが起こりやすくなっている方も歯科医院での治療が改善の道を開いてくれることもあります。いずれにせよ日常的な習慣や意識を変えるだけでは改善できないTCHは、歯科医師によるサポートを受けた方が良いといえます。

ナイトガード(スプリント療法)について💁

まとめ

今回は、TCH(上下歯列接触癖)について解説しました。上下の歯列が不必要に接触するTCHは、放置していると歯や歯周組織、顎関節に深刻な悪影響を及ぼすことがあるため、この症状に心当たりのある方はいつでもお気軽に当院までご相談ください。もちろん、軽度のTCHであればご自身の取り組みで改善が見込めることがありますが、そうではないケースの場合は、専門家によるサポートやアドバイス、場合によっては歯科治療が必要となります。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

 

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

年末年始休診のお知らせ

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

1228日(土)午後~15日(日)まで 休診とさせていただきます。

12月28日は13時30分まで診療しております。

年始は1月6日 (月)10時から 通常通り診療開始致します。

ご不便をお掛けしますが、

ご理解の程よろしくお願い致します。

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ

1月休診のお知らせ📢

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

1月16日(木)の午前の診療を休診とさせて頂きます。

1430分より通常通り診療致します。

また、

望月先生 18日(土) 終日

今田先生 20日(月) 終日

不在とさせて頂きます。

ご不便お掛け致しますが、
ご理解の程よろしくお願い致します。

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ

シュガーコントロールについて(スタッフブログ)

こんにちは

関原デンタルオフィスです

 

虫歯は細菌感染症の一種で、誰がかかってもおかしくはない病気です。歯周病と並ぶ口腔2大疾患のひとつで、「砂糖」がその発症や進行に深く関係しています。極論をいえば、砂糖をはじめとした糖質を一切摂取しなければ、虫歯になるリスクを限りなくゼロに近付けることも不可能ではないのです。それだけに虫歯予防のためには「シュガーコントロール」が重要となります。今回はそんな虫歯の特徴や原因、シュガーコントロールの重要性などをわかりやすく解説をします。

 

虫歯ができるのはなぜか?

​虫歯は、ミュータンス菌に代表される虫歯菌が歯面で繁殖することで、発症する病気です。ほとんどの人には、お口の中に虫歯菌が常在しており、その数が増えるか否かが重要なポイントとなります。歯面で繁殖した虫歯菌は、生命活動を営む過程で酸を作り、エナメル質や象牙質を溶かしていきます。

私たちの歯は、とても硬いのですが、酸に対してはとても弱い性質を持っていることから、虫歯ができると、いとも簡単に穴が開いてしまうのです。再生することがない歯質が徐々に溶けていく虫歯。それだけを聞くと防ぎようがなく、とても不安に感じるかもしれませんが、その点はご安心ください。虫歯は誰にでも生じる病気ではあるものの、その原因を理解し、適切に対処すれば予防することは難しくないのです。そこで次の章では、虫歯の原因を解説します。

むし歯を防ぐフッ素の働きはこちら💁

虫歯の原因(細菌、糖質、歯質)3つの原因

虫歯の原因は、細菌・糖質・歯質の3つの大きく分けられます。これらをそれぞれ輪っかとして描き、3つが重なり合う部分で虫歯のリスクが大きく上昇します。専門的には「カイスの輪」と呼ばれています。

【細菌】プラークの存在

細菌は、虫歯菌を意味します。具体的には、虫歯菌の温床となるプラークが堆積していることで、虫歯のリスクが発生します。

【糖質】虫歯菌のエネルギー源

虫歯菌のエサとなる糖質も虫歯の原因となります。冒頭でも述べたように、虫歯菌が存在するだけでは、虫歯を発症するリスクは低いです。虫歯菌のエネルギー源となる糖質が食後に食べカスとして残ることで、酸の産生に使われます。ちなみに、ミュータンス菌が最も効率良く酸を作れるのは砂糖(スクロース)ですが、それ以外の糖質も化学反応を経ることで利用できるため、糖質全般が虫歯の原因になるといえます。

【歯質】歯の強さ

私たちの歯はどれも同じように見えますが、光学顕微鏡レベルでは大きな違いが見られます。それを簡単に表現すると「硬い」か「軟らかい」かです。石灰化が進んでいる歯は、とても硬くて、酸への抵抗力が高くなっています。光学顕微鏡で観察すると、エナメル質の密度も高くなっていることでしょう。一方、石灰化が不十分な歯は、密度が低くて軟らかく、酸によって溶かされやすいです。こうした歯の強さを「歯質」といいます。

砂糖の量に注意

ここからは、今回のテーマである砂糖にフォーカスして解説します。虫歯の原因のひとつである砂糖は、摂取量に注意が必要です。なぜなら砂糖の量が少なければ少ないほど、虫歯菌も活動しにくくなるからです。そこでまずは砂糖が多く含まれる食品を考えてみましょう。

砂糖の量が多い食品

・清涼飲料水

・ジュース

・ケーキ

・チョコレート

・キャンディー

・クッキー

これらはおやつで食べる機会が多い食品で、砂糖(スクロース)の量が極めて多いことから、摂取する量には十分に気を付ける必要があります。可能であれば、1日に摂取する砂糖の量をグラム単位で決めておいて、それを目安におやつの内容を決めるようにしましょう。

人工甘味料について

最近では、砂糖と同じ甘さを備えた人工甘味料が広く普及し、甘くても虫歯にならないお菓子やスイーツも市販されています。具体的には、スクラロースやアスパルテーム、サッカリンなどは、虫歯菌がエネルギー源にすることができない糖質なので、おやつで頻繁に摂取しても虫歯リスクは上昇しません。ただし、これはあくまで虫歯予防という観点におけるメリットであり、カロリー摂取や口腔衛生という観点では、また違った結果も生じる得ることから、おやつや間食の量・頻度もしっかり管理する必要があります。

食べている時間

虫歯予防の観点では、食べている時間にも配慮する必要があります。いわゆる“ダラダラ食べ”は、お口の中が不潔になっている状態が長く続くため、食べている時間はあらかじめ決めておくことが大切です。ほとんどの食品は、口にすることで口腔内のpHを酸性へと傾け、歯が溶けやすい状態を作り出します。そのためおやつやごはんをダラダラと時間をかけて食べるほど、私たちの歯は脆弱になっていくのです。当然、食品の中には虫歯菌が喜ぶ糖質も含まれています。

あまり噛まずに飲み込むのはNG

食べている時間が長くなることは、虫歯予防においてマイナスな影響が現れやすいのですが、だからと言って食べている時間を極端に短くする必要はありません。あまり噛まずに飲み込むことで、食事の時間を5分くらいまで短くできますが、そうなると唾液の分泌量が減少するというデメリットが生じます。

唾液には、食べカスを洗い流す自浄作用、虫歯菌を排除する殺菌作用・抗菌作用、酸への抵抗力を高める歯の再石灰化作用、酸性に傾いてpHを中性へと戻す緩衝作用などが期待できるため、その分泌量が減少することは、虫歯リスクを上昇させることにつながります。また、十分に咀嚼しない状態で食べ物を飲み込むと、それらを消化する胃や腸に大きな負担がかかることも忘れてはいけません。

そのため虫歯を効果的に予防する上では、食べている時間を長くし過ぎないこととたくさん噛んで食べ物を十分に咀嚼することを両立させる必要があるといえます。

詳しい唾液の働きについてはこちら💁

食べるタイミング

シュガーコントロールは、食事や間食のタイミングを工夫することでも実践しやすくなります。

就寝前は食べない

最も避けるべき食事・間食のタイミングは、就寝前です。私たちの身体は、眠っている最中に唾液の分泌量が著しく低下します。上述したように、唾液には虫歯を予防するさまざまな作用が期待できますが、睡眠中はその機能が一時的に停止するといっても過言ではないのです。そこで就寝直前に砂糖が入ったお菓子やスイーツをつまみ食いするとどうなるでしょう?虫歯菌が活動しやすい環境が整い、虫歯リスクも急激に上昇します。

食事の間隔を空ける

1日の同じ量の糖質を摂取するにしても、食事の間隔を空けることで虫歯リスクを減らせます。

間食の時間・回数を決める

間食自体は決して悪いことではないので、無理にやめる必要はありません。ただ、思い立った時に間食したり、間食の回数が多くなったりするのは口腔衛生上あまり良くないことから、あらかじめその時間と回数は決めておくようにしましょう。

定期検診の大切さ+ケアグッズ処方

シュガーコントロールは、患者さん自身で行うことができますが、どうしても限界があります。そもそも砂糖の摂取量を1日どのくらいまで制限すればいいのか、甘いものがやめられない場合はどうしたらいいのかなど、シュガーコントロールで疑問に感じている点も多いことかと思います。そこで是非とも受けていただきたいのが歯科の定期検診です。

歯科の定期検診では、シュガーコントロールも含めた生活習慣指導を受けることができます。また、口腔内診査や歯のクリーニング、スケーリング(歯石除去)、ブラッシング指導なども受けられるため、虫歯予防の徹底へとつながることでしょう。

さらに当院では検診を受診された方に歯科衛生士が推奨するケアグッズ処方箋をお配りしています。
歯科医院でしか入手することが出来ないものやあなたの口腔内に合ったグッズを紹介させていただきます!
気になることやご不明点があればスタッフまでお問い合わせください。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

 

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

12月休診のお知らせ📢

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

12月10日()の午前の診療を休診とさせて頂きます。

1430分より通常通り診療致します。

また、

飯田先生 3日(火) 午前のみ

望月先生 14日(土) 終日

不在とさせて頂きます。

ご不便お掛け致しますが、
ご理解の程よろしくお願い致します。

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ

妊娠中の歯科との関係(スタッフブログ)

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

 

今回は「妊娠中の歯科との関係」についてお話しします。妊娠中は体内の変化に伴って、虫歯や歯周病のリスクが高まることをご存じでしょうか?この記事では、妊娠中の歯の健康に関する注意点や適切なケア方法について解説します。

 

 

妊娠中は虫歯リスクが高くなる理由

 

妊娠期に虫歯リスクが高くなる理由としては、以下の4つが挙げられます。

1. 唾液の分泌量が低下する

妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロン代表される女性ホルモンの分泌が増加します。このホルモンの影響で唾液の分泌が減少し、口内が乾燥しやすくなる点に注意が必要です。唾液には虫歯菌を抑える働きがあるため、唾液の量が減ることで虫歯のリスクが高まります。

2. 唾液の性質の変化

妊娠中は唾液の性質も変化します。具体的には唾液の粘り気が増すことで汚れを洗い流す自浄作用が低下し、食べカスなどが歯に付着しやすくなるのです。その結果、虫歯菌が増殖して、虫歯のリスクが上昇します。

3. 食習慣の変化

妊娠中は食習慣や食べ物の好みにも変化が現れます。特に甘いものや炭水化物を頻繁に摂取することが多くなる点には注意が必要です。頻繁な間食や甘いものの摂取は、口内の酸性度を高め、歯のエナメル質を溶かしやすくします。

4. つわりによる口内環境の悪化

つわりによって嘔吐することが多い妊娠初期では、胃酸が口内に逆流することで口内環境が酸性に傾きます。この酸性の環境が歯を溶かし、虫歯のリスクを高める原因となります。また、つわりによってブラッシングが困難になることで、歯の衛生環境が悪くなり、虫歯リスクが高まることもあります

詳しい唾液の作用についてはこちら💦

妊娠中は歯周病リスクが高くなる理由

妊娠中に歯周病リスクが高くなる理由としては、以下の3つが挙げられます。

1. ホルモンバランスの変化による影響

女性ホルモンの一種である「エストロゲン」は歯周病菌の大好物です。妊娠期はこのホルモンが増加することから、歯周病菌の活動も自ずと活発化します。このため、歯茎が炎症を起こしやすく、歯周病のリスクが高まるのです。

妊娠期には「プロゲステロン」も増加しますが、このホルモンは歯茎の毛細血管を拡張し、炎症の原因となるプロスタグランジンの産生を促すことで、歯茎の炎症を誘発します。つまり、妊娠期に増加する2大女性ホルモンの両方が歯周病リスクを高める作用を持っているのです。そうして発症する歯周疾患を専門的には「妊娠性歯肉炎(にんしんせいしにくえん)」と呼んでいます。

妊娠性歯肉炎とは?

 

妊娠性歯肉炎は、妊娠中のホルモン変動などによって歯茎に炎症が生じる状態です。歯茎が赤く腫れ、出血しやすくなるのが特徴で、適切な口腔ケアと定期的な歯科検診を行うことで、妊娠性歯肉炎の予防と管理が可能となります。また、妊娠性歯肉炎はあくまで妊娠期に見られる歯周疾患なので、出産後は自然と治癒していくのが一般的です。

2. 全身の免疫力の低下

妊娠中は、お腹の赤ちゃんを守るために体全体の免疫システムを調整しなければならないため、母体の免疫力が低下することがあります。この免疫力の低下により、歯周病菌が増殖しやすくなり、歯周病のリスクも高まります。

3. 口腔ケアの不足

つわりや体調の変化によって歯磨きが不十分になることは、虫歯だけでなく、歯周病のリスクを高める要因にもなります。特に妊娠初期や後期には体調が不安定になりがちで、歯磨きの頻度や質が低下することがある点に注意が必要です。

妊娠中に歯科治療を受ける適切な時期

妊娠中に歯科治療を受ける際には、適切な時期を選ぶことが重要です。一般的には、妊娠中期(安定期である妊娠5~7ヶ月頃)が最も適しているとされています。この時期はつわりも落ち着き、体調が比較的安定しているため、歯科治療が行いやすいです。

妊娠中期に受けられる歯科治療の種類

妊娠中期には、クリーニングやスケーリングといった歯の清掃、虫歯の治療、歯周病の治療、詰め物や被せ物の修復など、基本的な歯科治療を行うことが可能です。また、軽度の外科的処置であれば、妊娠中期に安全に実施されることが多いです。ただし、必要最低限の治療にとどめ、緊急性がない場合は出産後に延期することが推奨されます。

妊娠初期は?

妊娠初期は胎児の重要な器官が形成される時期であり、特に薬剤の影響が胎児に及ぶ可能性が高いため、不要な治療や薬物の使用は避けるべきです。また、妊娠初期のつわりによる体調不良も、治療を困難にする要因となります。

妊娠後期は?

妊娠後期は子宮が大きくなり、仰向けでの治療が母体に負担をかけることがあります。仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)といって、仰向けの姿勢により大静脈が圧迫され、血流が悪くなることで母体にめまいや息苦しさを引き起こすリスクもあります。そのため、緊急性のない治療は妊娠後期も避けることが推奨されます。

妊娠期における定期検診の重要性

妊娠中は歯や歯茎の健康を保つために、定期的な歯科検診が欠かせません。妊娠中はホルモンバランスの変化により、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、早期発見と早期治療が極めて重要です。特に歯周病は、妊娠中に進行しやすく、重症化した場合には早産や低体重児出産のリスクが高まることが報告されています。このため、妊娠中の定期検診を受けることで、歯と歯茎の健康を保ち、母体や胎児に悪影響を与えないようにすることが求められます。

定期検診では何するの?

歯科の定期検診では、歯のクリーニングやスケーリングを行い、歯石の除去を行うことで歯周病の予防が期待できます。また、歯茎の状態のチェックを通して、炎症や出血の兆候を早期に発見し、必要に応じて適切な治療を行います。妊娠中は、唾液の量が減少し口腔内が乾燥しやすいため、口腔ケアが不十分になると虫歯や歯周病が進行しやすくなります。定期的な検診を通して、これらのリスクを低減することができます。

当院で使用してる機械はこちら💁🏼‍♀️

さらに、歯科医師や歯科衛生士から適切な口腔ケアのアドバイスを受けることも、妊娠中の歯の健康維持において非常に有効です。例えば、フッ化物を含む歯磨き粉の使用や、デンタルフロスを取り入れることで、虫歯や歯周病を予防する効果があります。妊娠中期には、体調が安定しているため、こうしたケアを積極的に取り入れることで、より効果的に口腔内の健康を守ることができます。

出産後の赤ちゃんとの生活も見据えて

妊娠中の健康な歯は、出産後の赤ちゃんとの生活をより快適にするためにも重要な役割を果たします。痛みやトラブルがない状態で出産を迎えることは、産後の育児に集中するためにも欠かせません。また、妊娠中の口腔内の健康状態が良好であれば、赤ちゃんに細菌が伝播するリスクも低減されます。特に虫歯菌は、親から子への垂直感染のリスクがあるため、妊娠中のうちにしっかりとした口腔ケアを行うことが重要です。

まとめ

今回は、妊娠中の歯科との関係というテーマで、妊娠中は、ホルモンバランスの乱れや食習慣の変化、つわりの影響などで歯周病や虫歯のリスクが高まる点に注意が必要です。

とりわけ妊娠性歯肉炎は多くの妊婦さんが悩まされるお口のトラブルといえますので、可能な限り予防に努めましょう。

本文でも述べた通り、妊娠中期であればほとんどの歯科治療を受けられることから、お口の中に気にある点や不安に感じる症状がある場合は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。当院には「マタニティ(妊婦)歯科」を設置して、妊婦さんへのきめ細かい歯科診療を提供しております。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

11月休診のお知らせ📢

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

1114() 、26()の午前の診療を休診とさせて頂きます。

1430分より通常通り診療致します

また、

望月先生 9日(土)

は終日不在とさせて頂きます。

ご不便お掛け致しますが、
ご理解の程よろしくお願い致します。

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ

歯を抜いた方がいい時とその理由(スタッフブログ)

 

こんにちは

関原デンタルオフィスです

 

私たちの歯は、再生することがない器官なので、一度失うと元には戻りません。現状、失った歯の治療法としてはブリッジ・入れ歯・インプラントといった補綴治療が用意されていますが、いずれも天然歯の審美性や機能性、耐久性を完全に回復できないため、自分の歯はできるだけ抜かずに残した方が良いといえます。しかも天然歯が残っている数が多いほど、生涯医療費を抑えられるというデータもあるのです。それでも歯の状態によっては、保存するより抜いた方が良い結果を招くこともあります。今回はそんな歯を抜いた方がいい時とその理由について、わかりやすく解説をします。

歯を抜いた方がいい時とは?

 

次に挙げる4つのケースでは、保存的な治療にこだわらずに抜いた方がいいことが多いです。

歯根破折(しこんはせつ)

どういう状態なのか?

歯根破折は、歯の根にヒビが入る状態を指し、特に根管治療で神経を取り除いた歯に多く見られます。ヒビが入ると、唾液中の細菌がその隙間から侵入し、根の周囲や顎の骨に炎症を引き起こすことがあります。これにより、歯の支持組織が破壊され、歯の安定性が失われてしまうのです。歯根破折は初期段階では痛みがないことが多く、定期検診に通っていても予防が難しい場合がありますが、発見されると早期の対策が求められます。

抜いた方がいい理由

歯根破折を放置すると、最初は噛んだ時に違和感を覚える程度ですが、進行すると激しい痛みや腫れを引き起こす可能性があります。炎症が広がると、麻酔が効きにくくなり、抜歯の際に痛みを感じることが多くなります。また、歯根破折をそのままにしておくと、顎の骨が減少し、抜歯後に行う歯の補綴治療の難易度が上がります。抜歯後の治療の成功率を高めるためにも、早期に問題のある歯を抜くことが重要です。歯根破折は突発的に起こるトラブルであり、定期的な歯科検診と早期発見が重要ですが、それでも防げない場合があるため、迅速な対応が求められます。

重度の歯周病

どういう状況?

重度の歯周病は、歯を支える顎の骨が大幅に失われ、歯がぐらつく状態を指します。この状態では、歯と歯茎の間に深い歯周ポケットが形成され、そこにプラークや歯石が溜まりやすくなります。これらは細菌の温床となり、さらなる炎症を引き起こします。炎症が進行すると、歯茎が腫れたり下がったりするだけでなく、最終的には顎の骨の破壊が進み、歯が自然に抜け落ちることもあります。歯周病はその初期段階であれば治療が可能ですが、進行してしまうと元の健康な状態に戻すのが難しくなります。

歯周病とはこちら💁

抜いた方がいい理由

重度の歯周病によって顎の骨が大幅に減少すると、歯を補うための治療、例えばインプラントや入れ歯の装着が難しくなります。これは、顎の骨が十分でないために、支えとなる基盤が不足しているからです。また、歯周病は口腔内に限らず、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。例えば、歯周病菌が血流に乗って全身に広がり、心臓病や糖尿病などのリスクを高めるとされています。さらに、歯周病は口臭の原因ともなるため、社会生活においても大きな影響を与えることがあります。これらの理由から、重度の歯周病に罹患した歯は、他の歯や全身の健康を守るために抜歯を検討することが推奨される場合があります。

歯周病治療について💁

親知らずによるトラブル

どういう状態?

親知らず第三大臼歯とも呼ばれる永久歯で、通常20歳前後に生えてくる歯ですが、現代人の顎が小さくなった影響で、まっすぐに生えずに傾いてしまうことがよくあります。このように傾いて生えた親知らずは、隣接する第二大臼歯にぶつかりやすく、その結果、歯と歯の間にプラークが溜まりやすくなり、虫歯のリスクが高まります。さらに、親知らずは歯茎の中に部分的に埋まった状態で生えることが多く、これにより歯周ポケットが形成され、智歯周囲炎(ちししゅういえん)という炎症を引き起こしやすくなります。この炎症は、腫れや痛みを伴い、時には膿がたまることもあります。加えて、親知らずが第二大臼歯に強く接触することで、第二大臼歯の根が吸収され、歯が弱くなってしまうこともあります。

抜いた方がいい理由

親知らずが正常に機能しない場合、特に傾いて生えていてトラブルを起こしている場合は、抜歯を検討することが一般的です。まず、抜歯の大きな理由の一つは、咀嚼にとって重要な第二大臼歯を守るためです。親知らずが第二大臼歯に圧力をかけ続けると、虫歯や歯周病のリスクが高まり、最悪の場合、第二大臼歯の根が溶けてしまうことがあります。また、智歯周囲炎が頻発する場合、痛みや腫れを繰り返し経験することで日常生活に支障をきたすことがあるため、早めの対処が望ましいです。さらに、親知らずの位置や形状によっては、抜歯手術に際して麻酔が効きにくかったり、神経に近接している場合には麻痺のリスクが懸念されたりすることがあります。こうした難しいケースにおいては、口腔外科の専門医に紹介することで安全な治療が可能となります。

親知らず抜歯症例はこちら💁

残根状態(ざんこんじょうたい)

どういう状態か?

残根状態とは、虫歯が進行し、適切な治療を受けずに放置された結果、歯の頭の部分である歯冠がほとんどなくなってしまい、歯の根だけが残っている状態を指します。このような状況では、歯の本来の機能を果たすことができず、歯茎に埋もれたままの歯根が、口腔内で異物のように存在することになります。残根状態の歯は、歯茎の中に隠れているため、表面的には問題がないように見えることがありますが、実際には口腔内の健康に多大な影響を及ぼす可能性があります。

抜いた方がいい理由

残根状態の歯は、放置することで様々なリスクを伴います。まず、残根は細菌にとって格好のすみかとなりやすく、そこから細菌が増殖して周囲の歯や歯茎に炎症を引き起こす可能性があります。特に免疫力が低下している患者さんでは、細菌が血流に乗って全身に広がり、重篤な症状を引き起こすこともあり得ます。例えば、細菌性心内膜炎などのリスクが増大することが知られています。高齢の方の場合、残根状態を放置することが多く見られますが、これが口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、将来的な健康維持のためにも抜歯が推奨されます。また、残根状態の歯をそのままにしておくと、歯の周りの骨が減少する原因にもなり、将来的にインプラント、ブリッジ、入れ歯などで歯を補う治療を行う際に、治療の難易度が高くなります。早期に残根を取り除くことで、これらの補綴治療の成功率を高め、噛み合わせの機能を維持することができます。

まとめ

今回は、抜歯をした方がいい時とその理由について解説しました。再生することのない天然歯は、かけがえのない器官であり、可能な限り保存するのが望ましいですが、歯根破折や重度の歯周病、親知らずによるトラブル、残根状態などの症状が見られる場合は抜いた方がいいことも多いです。実際に抜歯が必要であるかどうかは精密検査をしてみなければわかりませんので、該当する症状がある場合はいつでもお気軽に当院までご相談ください。歯を抜いた後の治療法としては、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つの治療法をご案内できます。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ