LINE24時間予約
武蔵小杉の歯医者:関原デンタルオフィス24時間受付ネット予約
武蔵小杉の歯医者:関原デンタルオフィスへの相談

カテゴリ: スタッフブログ

TCH(上下歯列接触癖)とは?原因や症状、改善する方法(スタッフブログ)

 

こんにちは

関原デンタルオフィスです

 

近年、TCH(上下歯列接触癖)という習癖で、お口のトラブルに悩まされている方が増えてきています。この習慣やスマホやゲーム、PC作業をしているに集中している時に起こりやすく、現在病の一種と捉えることもできます。TCH自体が歯周病やむし歯、顎関節症といった病気ではないことから、人によっては気付かなかったり、気付いても軽く見て放置したりするケースがとても多いです。今回はそんなTCHの特徴や原因、改善する方法などを武蔵小杉の関原デンタルオフィスがわかりやすく解説をします。

TCHとは?(Tooth Contacting Habitの略)

はじめに、TCHの基本事項を確認しておきましょう。TCH(Tooth Contacting Habit)とは、日本語で上下歯列接触癖と呼ばれるもので、文字通り上下の歯列が接触する習癖を指します。そもそも歯というのは、上下で接触することでその役割を果たすため、TCHには何ら問題がないように感じられるかもしれませんが、実際はそうではありません。なぜなら私たちの歯列というのは、上下で接触していない状態が普通だからです。

上下の歯列が接触するのは20分程度?

本来、上下の歯列は1日の中で20分程度しか接触していないと言われています。20分というのは、言うまでもなく食べ物を噛む時です。食事の際も常に歯が接触しているわけではないので、24時間という単位で見ても歯と歯が当たっている時間は20分程度にとどまります。逆に言うと、私たちの歯や歯槽骨、顎関節は、上下の歯列が1日20分くらい接触する圧力に耐えられるような組織となっています。TCHによってその時間が極端に長くなると、歯や歯槽骨、顎関節に何らかの異常が生じます。

TCHの原因

TCHの根本的な原因は、上下の歯列が不必要に接触することにありますが、それが何によって誘発されるのかも気になるところです。冒頭でも述べたように、1日の中でスマホやゲーム、パソコンなどを操作している時間が長い人はTCHが誘発されやすいため注意が必要です。その理由は以下の通りです。

物事に集中すると歯ぎしり・食いしばりが起こりやすい

パソコンでデスクワークをしている時に大きなストレスがかかると、歯ぎしり・食いしばりといったブラキシズムが起こりやすくなります。ゲームに集中している時も思うようなプレイができず、何度もやり直しをしていく中で、上下の歯をギリギリと擦り合わせてしまうことがありますよね。こうした物事に集中している時の歯ぎしり・食いしばりは、TCHの主な原因のひとつとして挙げられます。

スマホ首・ストレートネックに要注意

スマホを操作している時は、画面をのぞき込むような形となるため、前傾姿勢となりやすいです。この状態だと、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という首を支える筋肉に過剰な負担がかかって、頭痛や肩こり、眼精疲労を引き起こすことがあります。いわゆるスマホ首やストレートネックと呼ばれるものですね。実はこの体制では、下顎が上方に押し上げられたような形となるため、上下の歯列で接触しやすくなるのです。この症状は、スマホだけでなく、パソコン操作やゲームをプレイしている時も生じやすくなっている点に注意が必要です。

上下の歯列にはすき間がある?

TCHの原因を考える上で、もうひとつ考慮しなければならないものがあります。それは上下の歯列のすき間です。正常な人の歯並び・噛み合わせでは、上下の歯列に適度なすき間があります。一般的には、1~2mmのすき間があり、これを専門的に安静空隙(あんせいくうげき)といいます。自然に口を閉じてリラックスした時に、上下の歯列に1~2mmのすき間があれば、不要な歯の接触は起こりにくいですが、その隙間がない、もしくは少ない場合は、TCHが起こりやすいといえます。ご自身の安静空隙が気になる場合は、鏡を見て確認してみましょう。ちなみに、スマホやパソコンを操作している時間が長いことで、安静空隙が習慣的に閉じてしまう可能性もあります。そうしたケースでは、まずスマホやパソコンに向かっている時の姿勢や下顎の位置を改善する必要があるでしょう。

TCHがもたらす口腔内の症状

TCHがあると、口腔内に次に挙げるような症状が認められます。

【症状1】冷たいものがしみる知覚過敏

TCHで歯のエナメル質が摩耗したり、歯の神経が過敏になったりしていると、冷たいものがキーンとしみる知覚過敏になりやすいです。普段から頻繁に歯が接触している部分で冷たい飲みものや食べものがしみるという場合は、TCHが原因かもしれません。

知覚過敏についてはこちら💁

【症状2】歯や歯茎が痛い

TCHによって上下の歯列が強く接触していると、歯や歯茎、顎の骨に炎症反応を引き起こします。その結果、歯や歯茎が痛いと感じることもあります。

【症状3】顎関節が痛い

顎の関節やその周りの筋肉に痛みが生じたり、口を開け閉めする度にカクカク、ジャリジャリといった雑音が鳴ったりする場合は、顎関節症を発症している可能性があります。顎関節症もTCHが原因で起こりやすい症状のひとつです。

【症状4】口内炎や舌痛症

TCHでは、その他にも口内炎が繰り返しできたり、舌に痛みを感じる舌痛症(ぜっつうしょう)を発症したりすることがあります。一見すると上下の歯列の接触とは無関係なように思えますが、TCHの方によく見られる症状であるのは事実です。

舌痛症についてはこちら💁

TCHのチェック法、改善方

ここまでは、TCHの特徴や原因、症状について解説してきましたが、ご自身の症状が当てはまるのかどうかやTCHを改善する方法も気になることかと思います。

TCHのチェック法

TCHをセルフチェックする方法は、とてもシンプルです。まずは椅子に座った状態で姿勢を正し、正面を真っすぐ向きます。続いて、口を軽く閉じてリラックスしてください。この時に上下の歯列が接触していたり、すき間がある状態を5分以上維持できなかったりする場合は、TCHが疑われます。

正確な診断は歯科医院で

上記はあくまでTCHをセルフチェックする方法なので、正確な診断は専門家に任せた方が良いです。上段で取り上げたTCHの症状に該当するものがあり、セルフチェックでも歯列の接触が認められる場合は、大きなトラブルに発展する前に歯科医院を受診しましょう。

TCHの改善方法

TCHを改善するためには、上下の歯列が接触する癖を意識的に取り除く必要があります。スマホやパソコンを見ている時は、「歯をつけない」「リラックスする」ことを意識しながら、姿勢も正すよう努めてください。歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は、歯科医院でのスプリント療法が効果的です。歯並び・噛み合わせの問題によってTCHが起こりやすくなっている方も歯科医院での治療が改善の道を開いてくれることもあります。いずれにせよ日常的な習慣や意識を変えるだけでは改善できないTCHは、歯科医師によるサポートを受けた方が良いといえます。

ナイトガード(スプリント療法)について💁

まとめ

今回は、TCH(上下歯列接触癖)について解説しました。上下の歯列が不必要に接触するTCHは、放置していると歯や歯周組織、顎関節に深刻な悪影響を及ぼすことがあるため、この症状に心当たりのある方はいつでもお気軽に当院までご相談ください。もちろん、軽度のTCHであればご自身の取り組みで改善が見込めることがありますが、そうではないケースの場合は、専門家によるサポートやアドバイス、場合によっては歯科治療が必要となります。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

 

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

シュガーコントロールについて(スタッフブログ)

こんにちは

関原デンタルオフィスです

 

虫歯は細菌感染症の一種で、誰がかかってもおかしくはない病気です。歯周病と並ぶ口腔2大疾患のひとつで、「砂糖」がその発症や進行に深く関係しています。極論をいえば、砂糖をはじめとした糖質を一切摂取しなければ、虫歯になるリスクを限りなくゼロに近付けることも不可能ではないのです。それだけに虫歯予防のためには「シュガーコントロール」が重要となります。今回はそんな虫歯の特徴や原因、シュガーコントロールの重要性などをわかりやすく解説をします。

 

虫歯ができるのはなぜか?

​虫歯は、ミュータンス菌に代表される虫歯菌が歯面で繁殖することで、発症する病気です。ほとんどの人には、お口の中に虫歯菌が常在しており、その数が増えるか否かが重要なポイントとなります。歯面で繁殖した虫歯菌は、生命活動を営む過程で酸を作り、エナメル質や象牙質を溶かしていきます。

私たちの歯は、とても硬いのですが、酸に対してはとても弱い性質を持っていることから、虫歯ができると、いとも簡単に穴が開いてしまうのです。再生することがない歯質が徐々に溶けていく虫歯。それだけを聞くと防ぎようがなく、とても不安に感じるかもしれませんが、その点はご安心ください。虫歯は誰にでも生じる病気ではあるものの、その原因を理解し、適切に対処すれば予防することは難しくないのです。そこで次の章では、虫歯の原因を解説します。

むし歯を防ぐフッ素の働きはこちら💁

虫歯の原因(細菌、糖質、歯質)3つの原因

虫歯の原因は、細菌・糖質・歯質の3つの大きく分けられます。これらをそれぞれ輪っかとして描き、3つが重なり合う部分で虫歯のリスクが大きく上昇します。専門的には「カイスの輪」と呼ばれています。

【細菌】プラークの存在

細菌は、虫歯菌を意味します。具体的には、虫歯菌の温床となるプラークが堆積していることで、虫歯のリスクが発生します。

【糖質】虫歯菌のエネルギー源

虫歯菌のエサとなる糖質も虫歯の原因となります。冒頭でも述べたように、虫歯菌が存在するだけでは、虫歯を発症するリスクは低いです。虫歯菌のエネルギー源となる糖質が食後に食べカスとして残ることで、酸の産生に使われます。ちなみに、ミュータンス菌が最も効率良く酸を作れるのは砂糖(スクロース)ですが、それ以外の糖質も化学反応を経ることで利用できるため、糖質全般が虫歯の原因になるといえます。

【歯質】歯の強さ

私たちの歯はどれも同じように見えますが、光学顕微鏡レベルでは大きな違いが見られます。それを簡単に表現すると「硬い」か「軟らかい」かです。石灰化が進んでいる歯は、とても硬くて、酸への抵抗力が高くなっています。光学顕微鏡で観察すると、エナメル質の密度も高くなっていることでしょう。一方、石灰化が不十分な歯は、密度が低くて軟らかく、酸によって溶かされやすいです。こうした歯の強さを「歯質」といいます。

砂糖の量に注意

ここからは、今回のテーマである砂糖にフォーカスして解説します。虫歯の原因のひとつである砂糖は、摂取量に注意が必要です。なぜなら砂糖の量が少なければ少ないほど、虫歯菌も活動しにくくなるからです。そこでまずは砂糖が多く含まれる食品を考えてみましょう。

砂糖の量が多い食品

・清涼飲料水

・ジュース

・ケーキ

・チョコレート

・キャンディー

・クッキー

これらはおやつで食べる機会が多い食品で、砂糖(スクロース)の量が極めて多いことから、摂取する量には十分に気を付ける必要があります。可能であれば、1日に摂取する砂糖の量をグラム単位で決めておいて、それを目安におやつの内容を決めるようにしましょう。

人工甘味料について

最近では、砂糖と同じ甘さを備えた人工甘味料が広く普及し、甘くても虫歯にならないお菓子やスイーツも市販されています。具体的には、スクラロースやアスパルテーム、サッカリンなどは、虫歯菌がエネルギー源にすることができない糖質なので、おやつで頻繁に摂取しても虫歯リスクは上昇しません。ただし、これはあくまで虫歯予防という観点におけるメリットであり、カロリー摂取や口腔衛生という観点では、また違った結果も生じる得ることから、おやつや間食の量・頻度もしっかり管理する必要があります。

食べている時間

虫歯予防の観点では、食べている時間にも配慮する必要があります。いわゆる“ダラダラ食べ”は、お口の中が不潔になっている状態が長く続くため、食べている時間はあらかじめ決めておくことが大切です。ほとんどの食品は、口にすることで口腔内のpHを酸性へと傾け、歯が溶けやすい状態を作り出します。そのためおやつやごはんをダラダラと時間をかけて食べるほど、私たちの歯は脆弱になっていくのです。当然、食品の中には虫歯菌が喜ぶ糖質も含まれています。

あまり噛まずに飲み込むのはNG

食べている時間が長くなることは、虫歯予防においてマイナスな影響が現れやすいのですが、だからと言って食べている時間を極端に短くする必要はありません。あまり噛まずに飲み込むことで、食事の時間を5分くらいまで短くできますが、そうなると唾液の分泌量が減少するというデメリットが生じます。

唾液には、食べカスを洗い流す自浄作用、虫歯菌を排除する殺菌作用・抗菌作用、酸への抵抗力を高める歯の再石灰化作用、酸性に傾いてpHを中性へと戻す緩衝作用などが期待できるため、その分泌量が減少することは、虫歯リスクを上昇させることにつながります。また、十分に咀嚼しない状態で食べ物を飲み込むと、それらを消化する胃や腸に大きな負担がかかることも忘れてはいけません。

そのため虫歯を効果的に予防する上では、食べている時間を長くし過ぎないこととたくさん噛んで食べ物を十分に咀嚼することを両立させる必要があるといえます。

詳しい唾液の働きについてはこちら💁

食べるタイミング

シュガーコントロールは、食事や間食のタイミングを工夫することでも実践しやすくなります。

就寝前は食べない

最も避けるべき食事・間食のタイミングは、就寝前です。私たちの身体は、眠っている最中に唾液の分泌量が著しく低下します。上述したように、唾液には虫歯を予防するさまざまな作用が期待できますが、睡眠中はその機能が一時的に停止するといっても過言ではないのです。そこで就寝直前に砂糖が入ったお菓子やスイーツをつまみ食いするとどうなるでしょう?虫歯菌が活動しやすい環境が整い、虫歯リスクも急激に上昇します。

食事の間隔を空ける

1日の同じ量の糖質を摂取するにしても、食事の間隔を空けることで虫歯リスクを減らせます。

間食の時間・回数を決める

間食自体は決して悪いことではないので、無理にやめる必要はありません。ただ、思い立った時に間食したり、間食の回数が多くなったりするのは口腔衛生上あまり良くないことから、あらかじめその時間と回数は決めておくようにしましょう。

定期検診の大切さ+ケアグッズ処方

シュガーコントロールは、患者さん自身で行うことができますが、どうしても限界があります。そもそも砂糖の摂取量を1日どのくらいまで制限すればいいのか、甘いものがやめられない場合はどうしたらいいのかなど、シュガーコントロールで疑問に感じている点も多いことかと思います。そこで是非とも受けていただきたいのが歯科の定期検診です。

歯科の定期検診では、シュガーコントロールも含めた生活習慣指導を受けることができます。また、口腔内診査や歯のクリーニング、スケーリング(歯石除去)、ブラッシング指導なども受けられるため、虫歯予防の徹底へとつながることでしょう。

さらに当院では検診を受診された方に歯科衛生士が推奨するケアグッズ処方箋をお配りしています。
歯科医院でしか入手することが出来ないものやあなたの口腔内に合ったグッズを紹介させていただきます!
気になることやご不明点があればスタッフまでお問い合わせください。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

 

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

妊娠中の歯科との関係(スタッフブログ)

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

 

今回は「妊娠中の歯科との関係」についてお話しします。妊娠中は体内の変化に伴って、虫歯や歯周病のリスクが高まることをご存じでしょうか?この記事では、妊娠中の歯の健康に関する注意点や適切なケア方法について解説します。

 

 

妊娠中は虫歯リスクが高くなる理由

 

妊娠期に虫歯リスクが高くなる理由としては、以下の4つが挙げられます。

1. 唾液の分泌量が低下する

妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロン代表される女性ホルモンの分泌が増加します。このホルモンの影響で唾液の分泌が減少し、口内が乾燥しやすくなる点に注意が必要です。唾液には虫歯菌を抑える働きがあるため、唾液の量が減ることで虫歯のリスクが高まります。

2. 唾液の性質の変化

妊娠中は唾液の性質も変化します。具体的には唾液の粘り気が増すことで汚れを洗い流す自浄作用が低下し、食べカスなどが歯に付着しやすくなるのです。その結果、虫歯菌が増殖して、虫歯のリスクが上昇します。

3. 食習慣の変化

妊娠中は食習慣や食べ物の好みにも変化が現れます。特に甘いものや炭水化物を頻繁に摂取することが多くなる点には注意が必要です。頻繁な間食や甘いものの摂取は、口内の酸性度を高め、歯のエナメル質を溶かしやすくします。

4. つわりによる口内環境の悪化

つわりによって嘔吐することが多い妊娠初期では、胃酸が口内に逆流することで口内環境が酸性に傾きます。この酸性の環境が歯を溶かし、虫歯のリスクを高める原因となります。また、つわりによってブラッシングが困難になることで、歯の衛生環境が悪くなり、虫歯リスクが高まることもあります

詳しい唾液の作用についてはこちら💦

妊娠中は歯周病リスクが高くなる理由

妊娠中に歯周病リスクが高くなる理由としては、以下の3つが挙げられます。

1. ホルモンバランスの変化による影響

女性ホルモンの一種である「エストロゲン」は歯周病菌の大好物です。妊娠期はこのホルモンが増加することから、歯周病菌の活動も自ずと活発化します。このため、歯茎が炎症を起こしやすく、歯周病のリスクが高まるのです。

妊娠期には「プロゲステロン」も増加しますが、このホルモンは歯茎の毛細血管を拡張し、炎症の原因となるプロスタグランジンの産生を促すことで、歯茎の炎症を誘発します。つまり、妊娠期に増加する2大女性ホルモンの両方が歯周病リスクを高める作用を持っているのです。そうして発症する歯周疾患を専門的には「妊娠性歯肉炎(にんしんせいしにくえん)」と呼んでいます。

妊娠性歯肉炎とは?

 

妊娠性歯肉炎は、妊娠中のホルモン変動などによって歯茎に炎症が生じる状態です。歯茎が赤く腫れ、出血しやすくなるのが特徴で、適切な口腔ケアと定期的な歯科検診を行うことで、妊娠性歯肉炎の予防と管理が可能となります。また、妊娠性歯肉炎はあくまで妊娠期に見られる歯周疾患なので、出産後は自然と治癒していくのが一般的です。

2. 全身の免疫力の低下

妊娠中は、お腹の赤ちゃんを守るために体全体の免疫システムを調整しなければならないため、母体の免疫力が低下することがあります。この免疫力の低下により、歯周病菌が増殖しやすくなり、歯周病のリスクも高まります。

3. 口腔ケアの不足

つわりや体調の変化によって歯磨きが不十分になることは、虫歯だけでなく、歯周病のリスクを高める要因にもなります。特に妊娠初期や後期には体調が不安定になりがちで、歯磨きの頻度や質が低下することがある点に注意が必要です。

妊娠中に歯科治療を受ける適切な時期

妊娠中に歯科治療を受ける際には、適切な時期を選ぶことが重要です。一般的には、妊娠中期(安定期である妊娠5~7ヶ月頃)が最も適しているとされています。この時期はつわりも落ち着き、体調が比較的安定しているため、歯科治療が行いやすいです。

妊娠中期に受けられる歯科治療の種類

妊娠中期には、クリーニングやスケーリングといった歯の清掃、虫歯の治療、歯周病の治療、詰め物や被せ物の修復など、基本的な歯科治療を行うことが可能です。また、軽度の外科的処置であれば、妊娠中期に安全に実施されることが多いです。ただし、必要最低限の治療にとどめ、緊急性がない場合は出産後に延期することが推奨されます。

妊娠初期は?

妊娠初期は胎児の重要な器官が形成される時期であり、特に薬剤の影響が胎児に及ぶ可能性が高いため、不要な治療や薬物の使用は避けるべきです。また、妊娠初期のつわりによる体調不良も、治療を困難にする要因となります。

妊娠後期は?

妊娠後期は子宮が大きくなり、仰向けでの治療が母体に負担をかけることがあります。仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)といって、仰向けの姿勢により大静脈が圧迫され、血流が悪くなることで母体にめまいや息苦しさを引き起こすリスクもあります。そのため、緊急性のない治療は妊娠後期も避けることが推奨されます。

妊娠期における定期検診の重要性

妊娠中は歯や歯茎の健康を保つために、定期的な歯科検診が欠かせません。妊娠中はホルモンバランスの変化により、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、早期発見と早期治療が極めて重要です。特に歯周病は、妊娠中に進行しやすく、重症化した場合には早産や低体重児出産のリスクが高まることが報告されています。このため、妊娠中の定期検診を受けることで、歯と歯茎の健康を保ち、母体や胎児に悪影響を与えないようにすることが求められます。

定期検診では何するの?

歯科の定期検診では、歯のクリーニングやスケーリングを行い、歯石の除去を行うことで歯周病の予防が期待できます。また、歯茎の状態のチェックを通して、炎症や出血の兆候を早期に発見し、必要に応じて適切な治療を行います。妊娠中は、唾液の量が減少し口腔内が乾燥しやすいため、口腔ケアが不十分になると虫歯や歯周病が進行しやすくなります。定期的な検診を通して、これらのリスクを低減することができます。

当院で使用してる機械はこちら💁🏼‍♀️

さらに、歯科医師や歯科衛生士から適切な口腔ケアのアドバイスを受けることも、妊娠中の歯の健康維持において非常に有効です。例えば、フッ化物を含む歯磨き粉の使用や、デンタルフロスを取り入れることで、虫歯や歯周病を予防する効果があります。妊娠中期には、体調が安定しているため、こうしたケアを積極的に取り入れることで、より効果的に口腔内の健康を守ることができます。

出産後の赤ちゃんとの生活も見据えて

妊娠中の健康な歯は、出産後の赤ちゃんとの生活をより快適にするためにも重要な役割を果たします。痛みやトラブルがない状態で出産を迎えることは、産後の育児に集中するためにも欠かせません。また、妊娠中の口腔内の健康状態が良好であれば、赤ちゃんに細菌が伝播するリスクも低減されます。特に虫歯菌は、親から子への垂直感染のリスクがあるため、妊娠中のうちにしっかりとした口腔ケアを行うことが重要です。

まとめ

今回は、妊娠中の歯科との関係というテーマで、妊娠中は、ホルモンバランスの乱れや食習慣の変化、つわりの影響などで歯周病や虫歯のリスクが高まる点に注意が必要です。

とりわけ妊娠性歯肉炎は多くの妊婦さんが悩まされるお口のトラブルといえますので、可能な限り予防に努めましょう。

本文でも述べた通り、妊娠中期であればほとんどの歯科治療を受けられることから、お口の中に気にある点や不安に感じる症状がある場合は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。当院には「マタニティ(妊婦)歯科」を設置して、妊婦さんへのきめ細かい歯科診療を提供しております。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

歯を抜いた方がいい時とその理由(スタッフブログ)

 

こんにちは

関原デンタルオフィスです

 

私たちの歯は、再生することがない器官なので、一度失うと元には戻りません。現状、失った歯の治療法としてはブリッジ・入れ歯・インプラントといった補綴治療が用意されていますが、いずれも天然歯の審美性や機能性、耐久性を完全に回復できないため、自分の歯はできるだけ抜かずに残した方が良いといえます。しかも天然歯が残っている数が多いほど、生涯医療費を抑えられるというデータもあるのです。それでも歯の状態によっては、保存するより抜いた方が良い結果を招くこともあります。今回はそんな歯を抜いた方がいい時とその理由について、わかりやすく解説をします。

歯を抜いた方がいい時とは?

 

次に挙げる4つのケースでは、保存的な治療にこだわらずに抜いた方がいいことが多いです。

歯根破折(しこんはせつ)

どういう状態なのか?

歯根破折は、歯の根にヒビが入る状態を指し、特に根管治療で神経を取り除いた歯に多く見られます。ヒビが入ると、唾液中の細菌がその隙間から侵入し、根の周囲や顎の骨に炎症を引き起こすことがあります。これにより、歯の支持組織が破壊され、歯の安定性が失われてしまうのです。歯根破折は初期段階では痛みがないことが多く、定期検診に通っていても予防が難しい場合がありますが、発見されると早期の対策が求められます。

抜いた方がいい理由

歯根破折を放置すると、最初は噛んだ時に違和感を覚える程度ですが、進行すると激しい痛みや腫れを引き起こす可能性があります。炎症が広がると、麻酔が効きにくくなり、抜歯の際に痛みを感じることが多くなります。また、歯根破折をそのままにしておくと、顎の骨が減少し、抜歯後に行う歯の補綴治療の難易度が上がります。抜歯後の治療の成功率を高めるためにも、早期に問題のある歯を抜くことが重要です。歯根破折は突発的に起こるトラブルであり、定期的な歯科検診と早期発見が重要ですが、それでも防げない場合があるため、迅速な対応が求められます。

重度の歯周病

どういう状況?

重度の歯周病は、歯を支える顎の骨が大幅に失われ、歯がぐらつく状態を指します。この状態では、歯と歯茎の間に深い歯周ポケットが形成され、そこにプラークや歯石が溜まりやすくなります。これらは細菌の温床となり、さらなる炎症を引き起こします。炎症が進行すると、歯茎が腫れたり下がったりするだけでなく、最終的には顎の骨の破壊が進み、歯が自然に抜け落ちることもあります。歯周病はその初期段階であれば治療が可能ですが、進行してしまうと元の健康な状態に戻すのが難しくなります。

歯周病とはこちら💁

抜いた方がいい理由

重度の歯周病によって顎の骨が大幅に減少すると、歯を補うための治療、例えばインプラントや入れ歯の装着が難しくなります。これは、顎の骨が十分でないために、支えとなる基盤が不足しているからです。また、歯周病は口腔内に限らず、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。例えば、歯周病菌が血流に乗って全身に広がり、心臓病や糖尿病などのリスクを高めるとされています。さらに、歯周病は口臭の原因ともなるため、社会生活においても大きな影響を与えることがあります。これらの理由から、重度の歯周病に罹患した歯は、他の歯や全身の健康を守るために抜歯を検討することが推奨される場合があります。

歯周病治療について💁

親知らずによるトラブル

どういう状態?

親知らず第三大臼歯とも呼ばれる永久歯で、通常20歳前後に生えてくる歯ですが、現代人の顎が小さくなった影響で、まっすぐに生えずに傾いてしまうことがよくあります。このように傾いて生えた親知らずは、隣接する第二大臼歯にぶつかりやすく、その結果、歯と歯の間にプラークが溜まりやすくなり、虫歯のリスクが高まります。さらに、親知らずは歯茎の中に部分的に埋まった状態で生えることが多く、これにより歯周ポケットが形成され、智歯周囲炎(ちししゅういえん)という炎症を引き起こしやすくなります。この炎症は、腫れや痛みを伴い、時には膿がたまることもあります。加えて、親知らずが第二大臼歯に強く接触することで、第二大臼歯の根が吸収され、歯が弱くなってしまうこともあります。

抜いた方がいい理由

親知らずが正常に機能しない場合、特に傾いて生えていてトラブルを起こしている場合は、抜歯を検討することが一般的です。まず、抜歯の大きな理由の一つは、咀嚼にとって重要な第二大臼歯を守るためです。親知らずが第二大臼歯に圧力をかけ続けると、虫歯や歯周病のリスクが高まり、最悪の場合、第二大臼歯の根が溶けてしまうことがあります。また、智歯周囲炎が頻発する場合、痛みや腫れを繰り返し経験することで日常生活に支障をきたすことがあるため、早めの対処が望ましいです。さらに、親知らずの位置や形状によっては、抜歯手術に際して麻酔が効きにくかったり、神経に近接している場合には麻痺のリスクが懸念されたりすることがあります。こうした難しいケースにおいては、口腔外科の専門医に紹介することで安全な治療が可能となります。

親知らず抜歯症例はこちら💁

残根状態(ざんこんじょうたい)

どういう状態か?

残根状態とは、虫歯が進行し、適切な治療を受けずに放置された結果、歯の頭の部分である歯冠がほとんどなくなってしまい、歯の根だけが残っている状態を指します。このような状況では、歯の本来の機能を果たすことができず、歯茎に埋もれたままの歯根が、口腔内で異物のように存在することになります。残根状態の歯は、歯茎の中に隠れているため、表面的には問題がないように見えることがありますが、実際には口腔内の健康に多大な影響を及ぼす可能性があります。

抜いた方がいい理由

残根状態の歯は、放置することで様々なリスクを伴います。まず、残根は細菌にとって格好のすみかとなりやすく、そこから細菌が増殖して周囲の歯や歯茎に炎症を引き起こす可能性があります。特に免疫力が低下している患者さんでは、細菌が血流に乗って全身に広がり、重篤な症状を引き起こすこともあり得ます。例えば、細菌性心内膜炎などのリスクが増大することが知られています。高齢の方の場合、残根状態を放置することが多く見られますが、これが口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、将来的な健康維持のためにも抜歯が推奨されます。また、残根状態の歯をそのままにしておくと、歯の周りの骨が減少する原因にもなり、将来的にインプラント、ブリッジ、入れ歯などで歯を補う治療を行う際に、治療の難易度が高くなります。早期に残根を取り除くことで、これらの補綴治療の成功率を高め、噛み合わせの機能を維持することができます。

まとめ

今回は、抜歯をした方がいい時とその理由について解説しました。再生することのない天然歯は、かけがえのない器官であり、可能な限り保存するのが望ましいですが、歯根破折や重度の歯周病、親知らずによるトラブル、残根状態などの症状が見られる場合は抜いた方がいいことも多いです。実際に抜歯が必要であるかどうかは精密検査をしてみなければわかりませんので、該当する症状がある場合はいつでもお気軽に当院までご相談ください。歯を抜いた後の治療法としては、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つの治療法をご案内できます。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

10月休診のお知らせ📢

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

10月3() 、22()の午前の診療を休診とさせて頂きます。

1430分より通常通り診療致します。

また、

望月先生 19日(土) 終日

今田先生 26(土)終日

不在とさせて頂きます。

ご不便お掛け致しますが、
ご理解の程よろしくお願い致します。

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

コンポジットレジン(CR)とは?その特徴やメリット・デメリット(スタッフブログ)

 

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

 

歯科治療では、コンポジットレジン(CR)という材料をよく使います。コンポジットレジンは、虫歯治療に限らず、さまざまな場面で活用されていますが、そもそもどんな材料なのか気になることでしょう。そこで今回は、コンポジットレジンの特徴やメリット・デメリット、その他の詰め物・被せ物との違いなどを詳しく解説をします。

CRが重宝されている理由はMI(ミニマルインターベンション) ?

近年、歯科ではMI(ミニマルインターベンション)という考え方が主流となっています。MIとは、「最小限の侵襲」と訳される概念で、天然の歯質をできるだけ残すために、歯を削る量を最小限に抑えましょう、という考え方を表しています。

天然の歯質は再生されない

エナメル質や象牙質は、再生されない組織なので、削れば削るほど、歯の寿命が縮まります。ひと昔前までは、病変の取り残しを防ぐために、健康な歯質も含めて多めに削るのが一般的でしたが、MIという概念が提唱されたことで、歯科医師の考え方も大きく変わったといえるでしょう。もちろん、虫歯の再発リスクを抑えることは重要ですが、同時に、かけがえのない歯質を残す事も意識しなければなりません。その両立を求めたものがMIなのです。そのMIを実践する上で、コンポジットレジンは極めて大きな役割を果たします。

コンポジットレジン(CR)とは

コンポジットレジンとは、ベースレジンとフィラーから構成されるプラスチックです。色にはいくつかのバリエーションがあり、患者さんそれぞれの歯の色調に合わせることができます。一般的には、注射器のような形をした容器にコンポジットレジンが入っていて、親指で押しだすような形で歯に充填します。専用の器具で成形したのち、特殊な波長の光を照射することで固まります。

つまり、コンポジットレジンによる修復治療では、詰め物や被せ物治療で行う歯型取りや模型の製作などが不要となるのです。それは歯を削る量も最小限に抑えることに直結します。というのも詰め物や被せ物といった装置をしっかりと固定するためには、歯を適切な形に整えなければなりません。最もわかりやすい例は「アンダーカット」の取り扱いです。

コンポジットレジンは流動性があり、虫歯で削った穴の下方にアンダーカット(くぼみ)があったとしても、そのまま充填することが可能です。一方、インレーやクラウンで治療する場合は、歯型を取らなければなりませんが、アンダーカットがあると印象材をスムーズに撤去できません。それによって模型がひずみ、インレーやクラウンの仕上がりも歪んでしまうことから、少し多めに削ってアンダーカットをなくすのが一般的なのです。

このように、コンポジットレジンによる修復であれば、歯の切削量を最小限に抑えられることから、現状では虫歯治療で欠かすことのできない素材となっています。

コンポジットレジン修復について💁

コンポジットレジンのデメリット・メリット

ここまでの話を聞くと、コンポジットレジンは万能な歯科材料に思えますが、デメリットも伴う点に注意が必要です。

デメリット1】経年的な摩耗や変色が起こりやすい

コンポジットレジンは、あくまでプラスチックであるため、治療からしばらく経つと摩耗が進んだり、黄ばんできたりします。こうした経年劣化は、コンポジットレジンによる治療で避けることのできないデメリットです。

デメリット2】強度が比較的低い

歯科用合金やセラミックと比較すると、コンポジットレジンは強度・耐久性において劣ります。強く噛み合っていたり、歯ぎしり・食いしばりなどの悪習癖があったりすると、割れてしまうことがあります。

デメリット3】見た目がやや不自然

コンポジットレジンは白色材料ですが、天然の歯質と完全に調和させることは難しいです。とくに天然歯の光沢や透明感を再現するのが苦手な材料であるため、セラミックと比べると見た目がやや不自然となります。

デメリット4】適応範囲が狭い

ひと言で虫歯といっても、進行度によって歯質の欠損状態が大きく異なります。虫歯によって生じた穴が大きく、深い場合はコンポジットレジンで修復することが難しいことから、詰め物・被せ物による治療が優先されます。

デメリット5】虫歯の再発リスクが高い

コンポジットレジンによる修復では、歯質との間にすき間が生じやすいです。そのすき間に細菌が侵入し、繁殖すると虫歯を再発します。もちろん、歯科医師の技術が高く、患者さんのケアが徹底されていれば、虫歯の再発をしっかり予防することも可能ですが、セラミックと比較した場合はそのリスクが高くなっていると言わざるを得ません。

メリット1】歯を削る量を抑えられる

上述したように、コンポジットレジンによる修復治療では、歯の切削量を最小限に抑えられます。その結果、天然の歯質を多く残すことができ、歯の寿命も延ばせます。

メリット2】治療を即日終わらせることが可能

コンポジットレジンは、その場で成形して固めることができるため、歯型取りおよびラボサイドでの製作過程を省くことができます。ですから軽度の虫歯なら、その日に治療を完結させることも難しくありません。

メリット3】自然な仕上がりが期待できる

患者さんの歯の色に近いコンポジットレジンを選ぶことで、治療部位の自然な仕上がりが期待できます。この点は、歯科医師の知識や技術、経験に大きく左右されます。

メリット4】金属アレルギーのリスクがない

コンポジットレジン修復では、金属材料を一切使用しないことから、金属アレルギーや歯茎が黒ずむメタルタトゥーのリスクをゼロにできます。

メリット5】修理や調整がしやすい

コンポジットで摩耗や変色、欠けなどが起こった場合は、少し削った上で材料を盛り足すことで調整できます。これは銀歯やセラミック歯にはないメリットといえます。

メリット6】費用が安い

一般的な詰め物・被せ物と比較すると、コンポジットレジン修復の方が費用を安く抑えられます。

虫歯の再発リスクについて

虫歯の再発リスクという観点においてコンポジットレジンは、セラミックより優れた材料ではありません。セラミックは、歯質とぴったり適合させることができるだけでなく、経年的な劣化も起こりにくい材料なので、細菌が侵入するすき間が生じにくいのです。一方、コンポジットは上述したように、歯質との適合性はセラミックほど高くはなく、経年的な劣化も起こりやすいことから、虫歯の再発リスクはやや高くなっています。ただ、コンポジットレジンに劣化が生じたとしても調整や修復を行えば、虫歯の再発リスクを低減することも可能です。

レジンと詰め物・被せ物どっちがいい?

最後に、コンポジットレジンと詰め物・被せ物を比較してみましょう。

虫歯の重症度によって適した治療法が変わる

まず、軽度の虫歯に関しては、コンポジットレジンによる修復が推奨されます。コンポジットレジンなら歯を削る量を最小限に抑えられる、即日治療が終わる、費用が安いなどのメリットが得られるからです。中等度の虫歯に関しては、ケースバイケースと言わざるを得ません。歯質の欠損の範囲や大きさ、形によっては詰め物の方が適していることも多々あるからです。

重度の虫歯に関しては、基本的にコンポジットレジンで修復することが困難であるため、詰め物か被せ物を選択することになります。

〜当院の詰め物一覧表はこちら💁🏼‍♀️〜

〜当院の被せ物一覧表はこちら💁〜

審美性や耐久性を重視する場合

審美性を重視したい場合、保険が適用外にはなりますが、コンポジットレジンを歯の表面に塗り重ねて、歯の色や形を整えるダイレクトボンディングと言う治療法があります。

ダイレクトボンディングについて✨

歯歯質の欠損をできるだけ美しく、耐久性に優れた素材で修復したい場合は、コンポジットレジンではなく、セラミックを使った詰め物・被せ物が推奨されます。

セラミック治療の流れについて✨

まとめ

セラミックインレーやセラミッククラウンなら、天然歯の色調・光沢・透明感なども忠実に再現できますし、経年的な摩耗や劣化も起こりにくく、装置の寿命も長いです。最近では、歯の形や大きさ、色、ちょっとした歯並びの乱れを改善する目的で、セラミッククラウンによる治療を受ける方も増えてきています。いずれにせよコンポジットレジンや詰め物・被せ物による治療で不安や疑問がある方は、いつでもお気軽にご相談ください。患者さんお一人おひとりに最善といえる治療法を提案させていただきます。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:イベント, スタッフブログ

【セルフケア】歯磨き粉やマウスウォッシュの効果や選び方(スタッフブログ)

 

こんにちは

 

関原デンタルオフィスです。

 

虫歯や歯周病、口臭を予防する上で何より重要となるのはセルフケアです。毎日のセルフケアの方法によって口腔衛生状態は大きく変わります。今回はそんなセルフケアの効果と効率を高めてくる歯磨き粉とマウスウォッシュについて、わかりやすく解説をします。

歯磨き粉(歯磨剤)の分類について

薬局やドラッグストアには、歯磨き粉をはじめとしたさまざまな製品が並んでいますが、配合されている成分によって3種類に分けられるのをご存知でしょうか?それは化粧品・医薬部外品・医薬品の3つです。いずれも一度は耳にしたことがある言葉ですが、歯磨き粉にもその分類が当てはまることに驚かれた方も多いことでしょう。

化粧品の定義と特徴

化粧品は、肌や髪を美しく整えるために使用される製品です。これには、洗顔料、化粧水、ファンデーション、リップスティックなどが含まれます。日本の薬機法では、「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために使用されるもの」と定義されています。

歯磨剤に関しても、基本成分と呼ばれるものだけで構成された製品が該当します。具体的には、研磨剤・清掃助剤・発泡剤・香味剤・保存剤・着色剤などが挙げられます。これらは、あくまで口腔内の清潔を保つために使用されるものであり、医薬的な効果は持ちません。そのため、安全性が高く、毎日の口腔ケアに安心して使用できることが特徴です。

医薬部外品の定義と特徴

医薬部外品は、化粧品と医薬品の中間に位置する製品です。これには、一定の効能・効果を持つ成分が含まれており、日常生活での使用を前提としています。具体的には、薬用歯磨き、育毛剤、デオドラントなどが該当します。

薬用歯磨きは、殺菌剤・歯質強化剤・消炎剤・止血剤・象牙細管封鎖剤などが含まれており、これらには虫歯予防や歯周病予防、知覚過敏の症状を緩和する効果があります。日本の薬機法では、「軽度の薬理作用を持ち、疾病の予防や健康維持を目的とする製品」として定義されています。医薬部外品は、厚生労働省によって効能や成分が承認されているため、一定の効果が期待できることが特徴です。これにより、患者さんは信頼性の高い製品を選ぶことができます。

【薬用成分】

虫歯予防

フッ化ナトリウム(NaF)→歯質強化、再石灰化の促進

✨フッ化ナトリウム(フッ素)とは?✨

フッ素配合おすすめ歯磨き粉🦷

↓↓お子様にはこちらおすすめです↓↓

プラーク(歯垢)除去

デキストラナーゼ(酵素)→プラークの分解

歯周病(歯肉炎・歯周炎)の予防

トラネキサム酸​→抗炎症作用

IPMP(イソプロピルメチルフェノール)

→殺菌作用

塩化ナトリウム

→収れん(歯肉のひきしめ)作用

当院おすすめ歯周病予防歯磨き粉🦷

歯石予防

ポリリン酸ナトリウム・ピロリン酸ナトリウム​→歯石形成の抑制

知覚過敏の改善

乳酸アルミニウム​→象牙細管の封鎖

硝酸カリウム→刺激の伝達を防ぐ

口臭の防止

LSS(ラウロイルサルコシンナトリウム)→殺菌作用

医薬品の定義と特徴

医薬品は、疾病の治療や予防、診断に直接関与する成分を含む製品です。これには、処方薬や市販薬が含まれ、抗生物質、鎮痛剤、抗アレルギー薬などが該当します。日本の薬機法では、「疾病の診断、治療または予防に使用されることを目的とする製品」として定義されており、その効果が科学的に証明されています。

歯科領域では、抗菌薬や鎮痛薬、炎症を抑える薬などが使用されます。また、医薬品としての歯磨剤には、特定の治療効果を持つ成分が含まれている場合があり、歯周病の治療や予防を目的としたものが例として挙げられます。これらの医薬品は、使用に際して歯科医師や薬剤師の指導が必要となることが多く、副作用のリスクも伴います。

歯磨き粉のジェルとペーストの違い

歯磨き粉は、ジェルタイプとペーストタイプの2つに大きく分けられます。

ジェルタイプの特徴

ジェルタイプの歯磨き粉は、透明で滑らかな質感が特徴です。ジェルタイプの歯磨き粉は、特にお子さんや親御さんに人気があります。なぜなら、泡立ちが少なく、刺激が少ないため、デリケートな口腔環境にも優しいからです。フッ素が均一に口内に行き渡るため、虫歯予防に効果的です。また、ジェルは歯の表面に長時間とどまる性質があるため、フッ素の効果を最大限に発揮することができます。

ジェルタイプの効果的な使い方

ジェルタイプの歯磨き粉の効果的な使い方としては、少量を歯ブラシに取り、優しく円を描くように磨くことが推奨されます。特に、寝る前の歯磨きにはジェルタイプが適しており、フッ素が一晩中作用することで、虫歯のリスクを低減します。さらに、ジェルタイプは磨き残しが少ないため、歯周病予防にも役立ちます。

↓↓↓歯周病予防ジェル↓↓↓

虫歯予防フッ素ジェルこちら🪥

ペーストタイプの特徴

ペーストタイプの歯磨き粉は、古くから多くの患者さんに愛用されていますが、そ理由は高い清掃力にあります。ペーストタイプの歯磨き粉の多くには研磨剤が含まれており、歯の表面に付着したプラークや汚れを効果的に除去することができます。また、ペーストタイプにはフッ素やホワイトニング成分が含まれているものも多く、美しい笑顔を保つために役立ちます。

ペースタイプの効果的な使い方

ペーストタイプの歯磨き粉の効果的な使い方としては、歯ブラシ全体に適量を乗せ、歯の表面全体を丁寧にブラッシングします。特に、噛み合わせの部分や歯と歯の間など、汚れがたまりやすい箇所を重点的に磨くことが重要です。また、ペーストタイプは泡立ちが良いため、口全体に行き渡らせることが容易です。これにより、口腔全体の清潔を保つことができます。

当院オススメペースト歯磨き粉

どっちがおすすめ?

ジェルタイプとペーストタイプのどちらを選ぶかは、患者さんの口腔状態や好みによります。それぞれの特性を理解し、正しい使い方をすることで、健康な口腔環境を維持することが可能です。

マウスウォッシュ(洗口液)について

マウスウォッシュも歯磨き粉と同様、化粧品・医薬部外品・医薬品の3つに分けられます。それぞれの使用目的や効果、使い方などは以下の通りです。

化粧品の洗口液

【使用目的】

化粧品としての洗口液は、主に口腔内の清涼感を得るために使用されます。日常の口腔ケアの一環として、口臭の予防や息をリフレッシュすることが目的です。

【効果】

このタイプの洗口液は、口腔内を一時的に爽やかにし、口臭を抑える効果があります。ただし、医学的な治療効果は期待できません。

【使い方】

適量を口に含み、30秒から1分ほど口内をゆすいだ後、吐き出します。使用頻度は、日常的なケアとして朝晩2回程度が推奨されます。

【ポイント】

化粧品の洗口液は、毎日の口腔ケアの一部として気軽に使用できます。口臭予防を目的とする場合は、定期的な歯磨きと併用すると効果的です。

医薬部外品の洗口液

【使用目的】

医薬部外品の洗口液は、口腔内の清潔を保ち、虫歯や歯周病の予防を目的としています。

【効果】

このタイプの洗口液には、主に殺菌成分が含まれており、虫歯予防や歯周病予防に効果があります。口腔内の細菌を減少させ、歯と歯茎を健康に保ちます。

【使い方】

食後や就寝前に使用するのが効果的です。適量を口に含み、30秒から1分間ゆすいだ後、吐き出します。使用後は水で口をすすぐ必要はありません。

【ポイント】

医薬部外品の洗口液は、日常の口腔ケアに取り入れることで、虫歯や歯周病のリスクを低減することができます。

↓✨当院オススメ洗口液はこちら✨↓

医薬品の洗口液

【使用目的】

医薬品の洗口液は、口腔内の感染症や炎症の治療、予防を目的としています。歯科医師や医師の指示のもと使用されます。

【効果】

このタイプの洗口液には、抗菌薬や抗炎症薬が含まれており、口内炎や歯周病、その他の口腔内の疾患に対する治療効果があります。強力な殺菌作用があり、短期間で症状の改善が期待できます。

【使い方】

歯科医師や医師の指示に従い、適量を口に含み、30秒から1分ほど口内をゆすいだ後、吐き出します。使用頻度や期間は、症状に応じて異なります。

【ポイント】

医薬品の洗口液は、特定の口腔疾患の治療に使用されるため、必ず歯科医師や医師の指導のもとで使用することが重要です。副作用のリスクもあるため、用法・用量を守ることが大切です。

まとめ

今回は、セルフケアで使用する歯磨き粉やマウスウォッシュについて解説しました。こうしたオーラルケアグッズは、化粧品・医薬部外品・医薬品の3つに分類することができ、それぞれで特徴や得られる効果、使用目的が異なりますので十分な注意が必要です。そんなセルフケアに用いる歯磨き粉やマウスウォッシュについてもっと知りたいという方は、いつでもお気軽に武蔵小杉の関原デンタルオフィスまでご相談ください。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

今年もやります!高濃度フッ素が1,100円!!(スタッフブログ)

 

こんにちは

 

関原デンタルオフィスです。

 

 

フッ素の虫歯予防効果や推奨量、活用法を最新版で解説!!
R6.7月16日から8月31日の期間、
関原デンタルオフィスでは高濃度フッ素が通常3,300円のところ1,100円で塗布できるキャンペーンを行います!

適応条件として

・LINE新規登録でクーポン発行

👉LINE新規登録はこちら👈

・インスタグラムをフォローし、キャンペーン投稿にイイネ

👉Instagramはこちら👈

 

こちらをしていただけると対象となります。

 

 

虫歯予防に効果があることで有名なフッ素。
日常的にはあまり馴染みのない物質なので、その性質や安全性を良く知らないという方も多いことでしょう。
実際に虫歯予防で活用する場合もどのくらいの濃度のフッ素を使ったら良いのか迷ってしまうものです。
そんなフッ素の特徴や効果、虫歯予防で活用する場合の推奨量などをこのキャンペーンをきっかけに知っていただきたいので詳しく解説します!

フッ素はいつから始めるべき?

フッ素の取り込みが大きい生えた直後の歯に対して行うのが最も効果的とされてます。

生えて間もない、根っこが完全に出来上がっていない永久歯を幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし)と呼び、幼若永久歯は、唾液などからミネラル、カルシウムなどを取り込み2〜3年かけて成熟し硬く強い歯になります。

成熟するまでの2〜3年の内に歯が虫歯になりやすい為、歯医者さんでフッ素塗布をする事で、再石灰化が促進し歯を早く成熟させる事ができます。生えたての歯はよくフッ素を取り込む為、将来虫歯になりにくい丈夫な歯を作る事ができるのです。

虫歯予防の効果

フッ素による虫歯予防効果は、次の3つに大きく分けられます。

1 歯の再石灰化作用の促進

フッ素は歯の再石灰化を促進することで虫歯予防に大きな効果を発揮します。歯の表面には常に脱灰と再石灰化のプロセスが繰り返されていますが、食事や飲み物に含まれる酸によって歯のエナメル質が溶ける脱灰が進行すると、虫歯のリスクが高まります。フッ素は脱灰されたエナメル質に作用し、再石灰化を促進します。これにより、歯の表面が強化され、虫歯の発生を防ぐことができます。

2 歯質の強化

フッ素は歯のエナメル質を構成するハイドロキシアパタイトを、より耐酸性の高いフルオロアパタイトに変える働きがあります。ハイドロキシアパタイトは酸に対して比較的弱く、虫歯菌が作った酸にさらされると容易に溶けてしまいますが、フルオロアパタイトはその構造がより緻密で強固なため、酸に対する抵抗力が増します。この変化により、歯が虫歯菌の産生する酸に対してより強くなり、虫歯の進行を防ぐことができるのです。

3 虫歯菌の活動を抑制

フッ素には虫歯菌の活動を抑制する効果もあります。虫歯菌は食べ物の糖分を分解して酸を産生し、その酸が歯のエナメル質を溶かすことで虫歯が進行します。フッ素はこの虫歯菌の代謝活動を阻害し、酸の産生を減少させます。これにより、歯の表面が酸によって溶けるのを防ぎます。フッ素はまた、虫歯菌の付着力を低下させ、歯の表面に付着しにくくする効果もあります。

フッ素低濃度(市販の歯磨き粉など)と高濃度(歯医者だけで行える)

続いては、フッ素濃度についてです。

市販の歯磨き粉に配合されるフッ素(1450ppmまで)

市販の歯磨き粉には最大1450ppmのフッ素が含まれています。フッ素濃度が低いながらも、日常的に使用することで継続的に虫歯予防効果を得ることができます。フッ素は歯のエナメル質に取り込まれ、再石灰化を促進し、酸に対する耐性を高めます。患者さんや親御さんにとって、市販の歯磨き粉は手軽に入手でき、毎日の歯磨き習慣に取り入れることで、虫歯予防の基礎を築くことができます。

歯科医院で使えるフッ素(9000ppm)

一方、歯科医院で使えるフッ素は、9000ppmという高濃度のフッ素を含んでいます。これは市販の歯磨き粉に比べて約6倍の濃度であり、特に虫歯リスクが高い患者さんやお子さんに対して効果的です。フッ素は歯科医師や歯科衛生士によって適切に使用され、短時間で高い虫歯予防効果を発揮します。高濃度のフッ素が歯のエナメル質を強化し、より強固なフルオロアパタイトに変えることで、酸に対する耐性が大幅に向上します。

使用シーンと効果の違い

市販の歯磨き粉は、日常的に使用することで徐々に効果を積み上げていくのに対し、歯科医院のフッ素は短期間で集中的に効果を発揮します。例えば、お子さんの定期検診時に高濃度フッ素を使用することで、家庭での歯磨きだけでは補いきれない部分をカバーすることができます。また、噛み合わせの不具合や矯正治療中の患者さんにとっても、フッ素は重要な虫歯予防手段となります。

フッ素てなに?危険?

 

フッ素は自然界に広く存在する元素で、虫歯予防において非常に有用です。ただし、フッ素の特徴や適切な使用について正しく理解しておかないと、お口や全身のトラブルを招くこともあるため注意が必要といえます。

フッ素の人体への影響

フッ素は適切に使用する限りにおいて、安全で効果的な虫歯予防手段です。しかし、過剰に摂取するような行為には危険が伴います。

フッ素の急性中毒

急性中毒は大量のフッ素を一度に摂取した場合に発生します。症状としては、吐き気、嘔吐、腹痛などがあり、重篤な場合は生命に関わることもあります。しかし、日常的な使用量ではそのようなリスクはほとんどありません。市販の歯磨き粉や洗口液を指示通りに使用する限り、急性中毒の心配は限りなくゼロに近いといえます。

フッ素の慢性中毒

慢性中毒は長期間にわたって高濃度のフッ素を摂取した場合に発生します。具体的には、斑状歯(はんじょうし)や骨硬化症(こつこうかしょう)などが起こる可能性がありますが、通常の歯科製品の使用では慢性中毒になることは極めて稀です。親御さんはお子さんが適切な量のフッ素を使用しているかを確認することが大切です。

歯のフッ素症

歯のフッ素症は、発育期に過剰なフッ素を摂取することで歯のエナメル質に斑点や白濁が生じる状態です。これは美容的な問題であり、健康被害ではありませんが、適量のフッ素を使用することで予防できます。

安全な虫歯予防

 

フッ素は適切に使用すれば安全であり、虫歯予防に非常に効果的です。市販の歯磨き粉や洗口液を指示通りに使用し、定期的に歯科検診を受けることで、フッ素の恩恵を最大限に享受しながら健康被害を避けることができます。

フッ素の推奨量(歯磨き粉)

フッ素入り歯磨き粉の推奨量は、年齢によって変わります。

【0~5歳】900~1,000ppm

フッ素入り歯磨き粉は、最初の歯が生えてくる生後6~8ヵ月くらいから使い始めると良いでしょう。

うがいが出来ないお子さんにはジェルタイプがおすすめです。

✨ジェルタイプ商品はこちら✨

*歯が生えてから2歳まで

使用量…1〜2mm(米粒程度)
濃度…900~1,000ppm

*3〜5歳

使用量…5mm(グリーンピース程度)
濃度…900〜1,000ppm

5歳までの子供に対しては少し高すぎるように感じるかもしれませんが、
保護者さんが適切な方法で使用する限り、健康被害が生じるおそれはありません。

*6歳~

使用量…2cm
濃度…1,400~1,500ppm

6歳以降は、すべての人に1,400~1,500ppm程度のフッ素歯磨き粉が推奨されます。この濃度は、市販の歯磨き粉のほぼ上限に当たります。

 1,400~1,500ppm配合ススメ歯磨材こちら

【最新版2023フッ素推奨濃度】はこちら

効果的、上手くフッ素を利用するなら?

フッ素の効果を最大限に引き出すためには、効率の良い使い方を理解することが重要です。

推奨量のフッ素濃度の歯磨き粉を使う

上述したように、フッ素の推奨量は皆さんが考えている以上に高くなっています。それぞれの年代に設定された推奨量のフッ素入り歯磨き粉を使うことで、効率良く歯を強くできます。

ダブルフッ素法

歯磨き後のうがいも、フッ素の効果を最大限に活用するために重要です。歯磨きをした後に大量の水でうがいをすると、せっかくのフッ素が口腔内から流されてしまいます。歯磨き後は軽くうがいをした後にプラスでフッ素ジェルを使う事でフッ素が歯の表面に長くとどまり、より効果的な虫歯予防が期待できます。お子さんにもこの方法を習慣づけると良いでしょう。

 

歯科医院のフッ素塗布を定期的受ける

家庭での日常ケアに加えて、定期的に歯科医院でのフッ素塗布を受けることも効果的です。歯科医院で使用される高濃度フッ素は、9000ppmの高濃度フッ素を含み、市販の歯磨き粉では得られない集中効果があります。3ヶ月に1回の頻度で歯科医院を訪れ、半年の間隔でフッ素塗布を受けることで、家庭でのケアではカバーしきれない部分を補完し、総合的な虫歯予防効果を高めることができます。

まとめ

今回は、フッ素の虫歯予防効果や推奨量、毎日の口腔ケアにおける活用方法などを解説しました。フッ素入りの歯磨き粉やフッ素ジェルは、歯の再石灰化を促すだけでなく、酸に対する抵抗力を高め、虫歯菌の活動を抑える働きも期待できることから、毎日適切な方法で活用するのが望ましいです。

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

何とかして歯を残したい!〜クラウンレングスニング(歯冠長延長術)とは?〜 (記事内に出血や外科処置を含む写真があります、苦手な方は読まないでください)(症例集)

当記事を読んで頂きありがとうございます。関原デンタルオフィス歯科医師の早田といいます。今回のブログではすごく大きな虫歯をもつ歯を抜かずに保存する方法を紹介します。

 

当院では歯の神経の保存、歯を抜かない保存治療を最優先に考えて治療しています。

なぜかというと予後が良くない歯を治療して保存した場合と、

インプラントした場合の比較では10年生存率に差がないという論文があるためです。

まずは10年でも自分の歯で噛める様にして、それでも保存困難になった時にインプラント治療を選択すれば良いのではないでしょうか?

 

では、抜歯宣告される歯とはどんな状態の歯でしょうか?

 

1 歯が割れている

2 歯周病が進行して歯の揺れがひどい

3 被せ物をするために残っている歯の長さが足りない

4 周りの歯に影響を及ぼすほど大きな病巣がある

5 残すことで将来的に義歯やインプラント、ブリッジ治療に困難が予測される

6 症状が改善されず十分に噛むことができない

 

これらの理由でも十分な診断を行い、外科処置や矯正処置を行うことで保存ができることがあります。

 

今回の投稿では

③被せ物をするために残っている歯の長さが足りない→クラウンレングスニング(歯冠長延長術)という歯の長さを伸ばす処置を紹介していきます。

(症例写真の使用は患者さんから許可を得ています)

 

 

症例1

主訴:歯に穴が空いて噛めない、強い痛みが続いている

術前治療

歯の内部は大きく虫歯に食われていて、歯の根まで虫歯が進行しています

治療を開始します

歯に被さっている歯茎を電気メスで除去し、歯の内部の虫歯を全て除去します

(虫歯を教えてくれる青い薬で染色を繰り返しながら、青染部のみ選択的に削ります)

 

虫歯を除去したところ健康な歯はほとんど残りません。この時点で患者さんに対し、このまま通常の治療をしても何年ももたないことを伝えました。患者さんはしっかり歯を残す希望をされたので、クラウンレングスニングを予定した処置をしていきます。

まず神経の通り道の治療をしっかり行うために、止血処置をして隔壁(虫歯でなくなった歯質の代わりに内部に細菌感染しないように樹脂で作る壁)をつくります。

そして根管治療を行いますが、ラバーダム(ゴムのマスク)をすることで歯の内部に感染しないように行い、根管充填までしました。

次に歯茎を下げるためにクラウンレングスニングを行います

切った歯茎が上がってこないように、下に押さえつける縫合を行います

術後歯茎を切開した部分のヒリヒリ感、鈍痛が出ますが痛み止めで抑制できます。

一週間ほどは愛護的に触らず過ごしてもらい、切開による炎症所見が消えたら歯磨きをしっかり開始してもらいます。

 

術後3ヶ月 とにかくよく磨いてもらいます

 

この時点で歯根が見えていることがポイントです。

なぜ歯根が見えることが大切なのかというと

1 被せ物が取れにくくなる

2 将来的に歯が折れにくくなる

3 適合が良くなるので長期的に細菌侵入を抑制できる

というメリットがあるためです。

仮歯で経過を見た後に経過良好なためセラミックの被せ物を装着しました

このような虫歯をつくってしまった原因から考えても歯磨き方法や、モチベーションを維持するために今後もしっかりメンテナンスに来ることが非常に大切です。 

 

 

症例2

主訴:古い銀歯をやりかえたい

症状は特にないが根管治療のやり直しのために被せ物を除去したところ深い虫歯があったケース

術前

被せ物を除去すると

汚染が広がり、歯の手前、奥側に深い虫歯できていました。

 

すでに神経がないため症状はなく、気づかないうちに深い虫歯になりやすいです。

また歯科医院でも被せ物の内部まではレントゲンでもわからないため発見が遅れます。

全ての虫歯を除去していきます、歯茎の深部まで虫歯が進行していました。

 

先ほどの症例と同じように止血処置して、隔壁を作り、根管治療を開始します

根管治療後にクラウンレングスニングを行います

術後1ヶ月 日常では仮歯が入っていますが、この状態で丁寧に歯磨きしてもらうことが重要です。まだ歯肉は陥没していますが歯肉の形態がどんどん変化して平坦になっていきます。

術後3ヶ月

歯茎も平坦に引き締まり、経過良好なため被せ物を装着しました。

被せ物の奥側が歯根をしっかり掴んでいることがわかります。

上の奥歯の裏側は磨くのが難しいため、メンテナンスで歯磨き方法を確認していきます。

 

 

 

症例3

主訴:左下の奥歯が痛い

 症例1と同じく歯肉内部深いところまで虫歯が進行していました。

術前

先ほどの症例同様に精密な根管治療を行います。

クラウンレングスニングにより歯肉を下げます。

白い部分が土台となるファイバーコア、下の黄色い部分が歯根になります。

きれいなピンク色の歯茎が出来上がり、歯茎に炎症もありません。

経過良好なためセラミックの被せ物を装着しました。

 

まとめ

クラウンレングスニングは外科処置ですが処置後強い痛みはあまり出ないことが多く、

歯茎が引き締まるまでの管理をしっかりすれば成功しやすい処置と言えます。

 

しかし症例を見てわかると思いますが、全て奥歯の処置だったことからも奥歯は磨き残しが多く正しい自己管理と歯科医院での定期的なチェックが非常に重要です。

 

条件が悪いほど、単純な処置では解決しません。

抜歯すれば簡単ですが、保存して自分の歯で噛むためには様々な処置が必要になり、時間も費用もかかります。

次回も「治療困難な歯を保存する治療」を紹介したいと思います。

長文お付き合いありがとうございました。

【クラウンレングスニングについて関する記事はこちら】

気になる方はこちらからご予約お願い致します。

 

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ

エナメル質形成不全について(スタッフブログ)

 

こんにちは

関原デンタルオフィスです

エナメル質形成不全について

歯が生えた時から色や形がおかしい。周りの子とは歯の見た目が違うため不安に感じている。その原因は「エナメル質形成不全」かもしれません。日常ではあまり耳にすることがない名前なので、どのような病気なのかよく知らない方が大半を占めるかと思います。今回はそんな歯の色や形に異常が見られるエナメル質形成不全の特徴や原因、対処法などをわかりやすく解説をします。

エナメル質形成不全(MIH)とは?

エナメル質形成不全(MIH)とは、その名の通りエナメル質が正常に形成されない病気です。1本以上の第一大臼歯と切歯に限局して発症するエナメル質形成不全で重症な場合は象牙質に及ぶこともあります。歯に白い斑点が見られたり、歯の頭の部分である歯冠がデコボコの形をしていたりするなど、健全な歯とは明らかな違いが見られます。

エナメル質形成不全の症状

・白いまだら模様

・歯の変色(茶色や黄色)

・歯の環状のくぼみ

・不規則な歯冠形態

・歯質が脆い

エナメル質形成不全は特殊な病気のように感じるかもしれませんが、日本人全体としては10%程度の割合で発症すると考えられています。これは前歯から奥歯まで、また軽度から重度までの症例を含めた割合です。ケースによっては症状が軽く、目立ちにくい部位に現れることも少なくないので、エナメル質形成不全に気づかない方もいらっしゃいます。

エナメル質形成の要因は?

エナメル質形成不全を引き起こす要因は、全身的と局所的に2つに大きく分けられます。

全身的要因

・栄養障害

・内分泌異常

・代謝異常

・ホルモン異常

・急性熱性疾患

・先天性梅毒

こうした病気や異常が胎児期に起こると、エナメル質形成不全のリスクが高まります。つまり、お母さんの妊娠中の身体の異常がお腹の赤ちゃんの歯の形成を妨げるのです。もちろん、それがすべてではなく、生まれてきた赤ちゃんに同様の病気や異常が生じることでも、エナメル質形成不全になる場合があります。というのも、歯の形成や発育は、生まれる前から始まって、生まれた後もしばらく続いていくからです。

全身的要因は複数の歯に症状が見られる?

エナメル質形成不全の症状は、特定の歯だけに見られる場合と、複数の歯に見られる場合とがあります。複数の歯にまたがって同様の症状が認められた場合は、ほとんどのケースで全身的要因が関係しています。それが左右対称に見られたら、ほぼ間違いないでしょう。

局所的要因

・乳歯の虫歯の重症化

・外傷

乳歯の虫歯を放置して重症化させると、すぐ下に控えている永久歯に悪影響が及びます。それは乳歯の根尖部から漏れ出た細菌などが永久歯を汚染するためであり、エナメル質の形成を阻害することになります。これを専門的には「ターナー歯」と呼んでいます。

外傷によって強い衝撃を受けた場合もケースによっては特定の歯にエナメル質形成不全が見られることがあります。ちなみに、エナメル質形成不全は、歯が生えてこなければ発症の有無を確認することはできません。

局所的要因は特定の歯に症状が見られる

局所的要因が関係したエナメル質形成不全は、当然ですが虫歯や外傷の影響を受けた歯だけ症状が見られます。ほとんどのケースでは、1~2本の歯だけにエナメル質の異常が認められるため、全身的要因とは区別しやすくなっています。ただ、一般の人がエナメル質形成不全と虫歯を区別することは難しいので、生えてきた歯に変色や形の異常が見られた場合は、まず歯医者さんに診てもらうことをおすすめします。それが仮に虫歯であった場合は、放置することで症状がどんどん進行していってしまうからです。

エナメル質形成不全はなぜ注意が必要なのか?

エナメル質形成不全は、虫歯のような感染症でもなければ、進行性の病気でもありません。そのため今すぐにでも治療を受けなければならないわけではないのですが、注意すべき点がいくつかあります。

【注意点1】審美障害

エナメル質形成不全では、白いまだら模様やデコボコの歯冠、黄色や茶色の変色などが認められます。こうした症状が前歯に現れている場合は、口元の審美性を大きく低下させます。エナメル質形成不全を知らない人にとっては、「歯磨きをきちんとしていない」とか「虫歯なのに治療していない」といった印象を与えるかもしれません。実際、前歯のエナメル質形成不全が口元のコンプレックスとなっている人は少なくないのです。

【注意点2】エナメル質が脆弱

エナメル質形成不全の歯は、エナメル質が全体的に脆くなっています。成熟度が低く、外からの刺激を受けやすくなっている点に注意が必要です。それは健全な歯よりも虫歯リスクが高いことを意味します。また、外から衝撃が加わることで欠けやすくなっている点にも注意しなければなりません。

このように、エナメル質形成不全は健全な歯にはない問題を抱えているため、気になる症状がある場合は、積極的に歯科を受診することをおすすめします。

エナメル質形成不全の対処法

エナメル質形成不全の症状は、歯科治療で改善できることが多いです。具体的には、次の治療法が挙げられます。

【コンポジットレジン修復】

歯に直接コンポジットレジンを盛り付けて、形を整えた上で光を照射して固める治療法です。エナメル質形成不全でデコボコになった歯に有効な治療法といえるでしょう。歯をほとんど削らず、型取りも不要なので、その日に治療を終えることも可能です。

 

↓↓↓こちらをクリック↓↓↓

コンポジットレジンとはなにか❓

 

 

【クラウン・インレー】

重症度の高いエナメル質形成不全には、クラウン(被せ物)やインレー(詰め物)が有効です。被せ物を装着する治療法で、歯冠部がデコボコになっているケースでもきれいに治せます。ただし、その他の治療法と比べて歯を削る量が多かったり、神経を取り除く必要性が出てきたりするなど、いくつかのデメリットを伴う点にはご注意ください。

まとめ

今回は、エナメル質形成不全について、武蔵小杉の関原デンタルオフィスが解説しました。エナメル質形成不全は、妊娠期における全身的障害や生まれた後の外傷や乳歯の虫歯が要因となって引き起こされる病気です。虫歯ではないため、放置していても進行することはないのですが、審美障害に悩まされるリスクはあります。また、健全な歯よりもエナメル質が脆くなっていることから、ケースによっては歯科治療で改善した方が良い場合もあります。そんなエナメル質形成不全の症状にお悩みの方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。患者さんそれぞれの症状に適した治療法を提案いたします。

 

 

✨✨ご予約お希望の方はこちらからクリックしてください✨✨

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, スタッフブログ